呼吸と脈が感じられない場合、直ちに救命措置に移ります。
心臓マッサージ(胸骨圧迫)の要領は、次の通りです。
(テキストより抜粋)
注意点)
①心臓の位置は前足ひじ関節を曲げたところにある。
②肘はまっすぐ垂直にして図のように行う。但し、小型犬・猫の場合は片手で行う。背部から行い、左右の区別は関係ない。圧迫位置は基本的に体側部。
③体の幅の約1/3の深さまで押し込む要領で1分間に100回のペースでたゆまなく行う。声に出して回数を数えながら行うとよいでしょう。基本的には人の救命措置と同じです。
あわせて、次の要領で人工呼吸を行います。
①気道確保は気道をまっすぐにした状態にする。
②舌を引出し、両手でペットの口を閉じる。(両手の親指をペットの鼻の上にそろえて上下の唇を合わせる感じ)
③鼻から肺の大きさ(ペットの大きさ))に応じた呼気を1秒かけて二回ゆっくりと吹き込む。この時、目で胸の動きを確認し吹き込み過ぎに注意すること。
人工呼吸と心臓マッサージの組み合わせは、1分間に30回のマッサージに人口呼吸二回を繰り返します。獣医に引き渡すまでこれを繰り返します。
尚、犬猫のタイプ別の胸骨圧迫法については、下記を参照してください。
(テキストより抜粋)
中小型犬や猫の場合には、次のように抱き上げて搬送します。
抱き上げます。
このように、車中でもマッサージを繰り返します。
大型犬の場合には、毛布などを担架代わりにしてマッサージを行いながらの搬送となります。これは、一人では無理なので必ず事前に助けを呼ぶことを忘れないでください。
もし、搬送中に意識が戻ったら、(体の)マッサージを続けながら目をみてアイコンタクトができるかどうか確認してください。そして、意識が戻っても獣医の所へは必ず連れて行ってください。
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