さて、次は自宅でペットが何かを飲み込んでしまった場合の緊急対処法を紹介します。
セミナーで解説があったのですが、最近、最も危険なものはコイン型リチウムイオン電池です。電池は昨今の技術革新により小型化が進み、体温計、電卓などに組み込まれています。これをペットが咬んで壊し、あるいは、電池交換の際に誤って落として放置していた物を飲み込んだ場合は、かなり悲劇的なことになります。十円玉よりも小さいものも多く、簡単に誤飲してしまいますね。コイン型リチウムイオン電池は、誤飲してから20分たらずで化学やげどをもたらし、潰瘍を作ってしまうのです。
誤飲してしまった場合(目撃した場合)、直ちに次の気道異物除去法で対処します。
(テキストより抜粋)
背部殴打法:一番右のイラストです。咳き込むタイミングで背中をたたきます。中大型犬の場合の対処方法として適しています。
チェストトラスト法:真ん中のイラストです。同じく咳き込むタイミングで横から(脇腹から)押します。これは、小型犬に適しています。
ハイムリック法:咳き込むタイミングで”げんこつ”を作った両手で両脇をかかえ、体を持ち上げます。
会場での参加者の実演写真:ハイムリック法
これらが、もし愛犬・愛猫が誤飲してしまった場合、吐き出させるための応急処置です。そして、吐き出させることに成功した場合でも、獣医に必ず連れていってください。前述のようにコイン型リチウムイオン電池を誤飲した場合には、必ず獣医による事後処置(薬の処方)が必要となりますので。
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