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2017年06月号

アニコムの現状とその取り組み

2017年06月29日 22:16 by K-Tamaki
2017年06月29日 22:16 by K-Tamaki

アニコムのグループでは、約100名の獣医師を始め、医師、医学・農学・理学博士など多種多様な人材が在籍しており、分業協力することで成長を図っているそうです。さらに、女性のさらなる活躍が期待される昨今、女性社員の比率は全社員の60.3%、管理職ではその29.6%と高水準となっているようですね。

総会に先立ち、会社は2017年~2019年までの中期経営計画を策定しています。中期経営計画については、総会でも説明がありました。まずは、その要約から見ていくことにしましょう(資料は、すべて公表されている中期経営計画より抜粋)。

まずは、ペット保険市場の説明がありました。キーワードは、①今後もさらなる成長が期待されるマーケット、②国内普及率は、現状で6.3%に過ぎない、③犬・猫の飼育頭数自体は減少傾向(人間と同様少子高齢化傾向)です。アニコムは、現在、シェアNO1を堅持していますが、参入企業は増加傾向にあり(現在、14社)契約獲得率は年々落ちているそうです。これは、アニコムの加入条件が、犬猫ともに7歳11ヶ月までということが影響しているのでしょう。7歳11ヶ月までに加入すれば、年次更新で終身契約と同等となるようですが、高齢化傾向にある現状のニーズと沿っているとは思えません(この点は、質疑応答で質問してみました)。

会社としては、さらなるシェア獲得を目指して、すでに飼育されている個体に対する契約獲得率を上げること、特にWEBでの新規保険契約獲得に力を入れていく施策のようです(ペットショップでの契約獲得率は高い)。アニコムの強みは、次の通りです。

「窓口精算システム」:人の健康保険と同様窓口で保険証を提示すれば、自己負担分のみの支払いでOK(もちろん、アニコム対応病院のみですが)

対応病院数は6,000病院以上(全国の動物病院の5割以上。皆様の通っている病院はいかがでしょうか!?さらに増やしてもらうと、アニコム対応の可否が病院選択の基準の一つとなる日も近いのではないでしょうか。

対象となる動物は、13種類。犬・猫のほかに鳥、うさぎ、フェレット、これに昨年からモモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲを加えたとのことです。エキゾチックアニマルと呼ばれる種族も対象となることを期待したいですね。

 本業の保険事業のまとめは以上です。次章では、疾病予防を含む全体的な取り組みを追っていくことにします。

 

 

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