「腸内フローラ検査キット」これが今年の総会のお土産でした。 腸内環境を整えることで健康に!、人間もそう言われていますが、これはその腸内環境をみるための検査キット。予防をキーワードにする取り組みにふさわしいお土産です。
では、本題の総会ですが、これまで述べてきた事業計画、議案、そして質疑応答を含め約2時間の総会でした。参加者は、30数名、東証1部上場企業としては少ないですが、その分経営陣との対話の機会が増えるので記者としては大歓迎です。
まず、総会の冒頭約20分、社長自らペット保険並びにペットへの思いを語ります。(毎年恒例のようですね)
(中略)
質疑応答では記者の質問に各担当取締役が回答してくれました。以下、そのやり取りのまとめです。
記者:WEBでの販売や既存のペットショップシャネル以外での販売強化ということですが、やはりネックは、7歳11ケ月までしか加入できないことだと思います。ペットも高齢化を迎えている現在、高齢のペットが入れる保険こそ求められているのではないでしょうか?高齢の既往症があっても、当社のサービスと組み合わせる、例えばアニコムパフェのサービス利用料を値引きするとか、で高齢向けの新商品は考えられませんか?
回答:本件にかんしては、ニーズがあることを十分に認識しています。現状では、若くて元気なうちに保険に加入してもらうことを推奨しています。また、高齢でも健康な個体に関しては、加入できる保険を検討しています(年齢を加入条件から外した保険引き受けを検討中)。
記者:先進医療研究所とセントラスト・アニマル・セラピューティクスとのシナジー効果はどのように考えていますか?また、一昨年は先進医療研究所で僧房弁閉鎖不全症にたいする手術の症例について伺いましたが、最近はどのようなことが行われていますか?
回答:先進医療研究所では、ヘルニア(特にダックスフンド)の治療に力を入れた病院を運営しています。ここで、治療効果が認められない個体について、家族の了承を得てセルトラストでの細胞・再生医療の治験を開始しました。これは、保険対象になっていませんが、セルトラストでの治験に効果が認められれば、再度先進医療研究所の病院で集中治療、相互に治療・治験データのやり取りをしながら最大限の効果が発揮できるように取り組んでいます。
記者:殺処分ゼロが叫ばれている現在、当社の取り組みの中で、ペットショップ関連で売れ残った個体に対しては、どういう対処をしていますか?
回答:里親団体と提携して家族として迎えて頂ける先を探しています。さらに、将来的には売れ残りそのものを出さないためのマッチングサービス、遺伝子レベルでのブリーダー等へのアドバイスにより求められる子(容姿等)をお届けすることで殺処分ゼロへの貢献を目指します。
と、ここで経営陣の中に見知ったお顔を拝見しました。なんと、リックコーポレーション(現ダイユーリックの子会社)の川西会長のお姿が・・・・社外取締役とのことですが、すかさず、ご指名で質問してみました。
記者:私は、リックの株主でもあり、昨年は岡山、今年は福島で総会に出席させて頂きました。懐かしいお顔を拝見して、一つ質問させてください。今後、当社とはどのように係っていかれるおつもりですか?
川西取締役:ペットショップを運営するものの代表として、販売したらその後は知らないということではなく、常に(ペットとその家族へ)寄り添って楽しい暮らしを提供していきたいと思っています。具体的には、訓練や躾等の催し物を通じてご家族へ寄り添い、(アニコムとは)保険を通じて今後とも情報交換を行って行きたいと考えています。
記者:ありがとうございました(業界はやはり狭い!?ダイユーリックの総会でも川西取締役のような言葉が聞ければ良かったのに・・・)
いかがでしたか?
アニコム、ペット関連の事業に特化した数少ない上場企業の一つです。記者の印象としては、この中期経営計画を着実に実行していければ、かなり期待がもてます。株価も数年後には、数倍に!(?) 記者は、とりあえず買い増しをすることにしました。
次号は、ペット医療関連での唯一の上場企業、日本動物高度医療センターの情報をお届けします。
読者コメント