6月28日に行われた株主総会、出席者は37名程度でした。
(総会開始前の会場風景)
先ほどの簡易財務諸表を踏まえて、早速、次の質問をしてみました。回答は、社長及び各担当役員が答えてくれました。
記者:まず、対処すべき課題の記載を昨年と比べて工夫しているのは評価できます。(昨年は一字一句前年と変わらず、皮肉を言ったものです)この中で人材確保のために給与水準の向上、退職金制度等の充実を謳っていますが、BSを見る限り退職引当はされていませんが、これはどうなっていますか?
担当役員:退職金の引き当てを平成29年4月より行っています。
記者:売上を伸ばすためには、連携病院からの紹介数を伸ばすのが第一だと思いますが、現在、全国で3,500以上ある連携病院で実際に紹介実績のある病院はどのくらいですか?
社長:手元に資料がなく、この場で正確な数はお答えできませんが、1,000件以下だと思います。募集を開始した年は、登録数だけは伸びたのですが・・・
記者:連携病院へのアプローチ、これは一般企業ではマーケティング戦略に相当すると考えますが、当社ではマーケティング部門でのデータ分析等はどうやっているのでしょうか?
・・・・回答なしでした。
記者:では、これは昨年もお尋ねしたのですが、病院設備そのものを建設するには多額の費用がかかります。その前に、当社の子会社で画像処理を行っていますが(株式会社キャミック)、他社との連携で全国の連携病院を通じて(遠隔地での)画像診断サービス等を行う計画はありますか?これを行うことで、地方別のニーズ分析となり、今後のマーケティング戦略、次にどこに病院を建設するのばベストか、などの有益な情報も得られると思いますが・・・
社長:現在、実際に数社からの引きあいがあり、検討を始めています。
記者:(朗報です!)ありがとうございました。地方では、高度医療を待っている飼い主がたくさんいます。是非その方々の力になって頂きたい、頑張ってください。
マーケティング戦略の件に関しては、不満でしたが、記者の後に質問した株主が再度問いただしてくれましたので、追加の質問はせず、これで記者は質疑応答を終えました。その他の株主の主な質疑応答は、その要点を以下の通りお伝えします。
株主A:先ほど別の株主の方からマーケティングの質問がありましたが、これは自社で行っているのか、それとも外注しているのでしょうか?
社長:当社スタッフで行っています。外部の業者は使っておりません。
株主B:現在の病院の稼働率は?
社長:川崎本院、6~7割、名古屋分院、6割程度(名古屋の規模は川崎の1/3)です。現状は、スタッフが不足しており、6割程度の稼働率です。
株主C:そのような状況で東京は大丈夫ですか?また東京病院の規模はその位ですか?
社長:開業時のスタッフ、人材は確保できております。東京は、川崎の1/2の規模で3階建ての施設となります。
株主D:当社は、なんと言っても知名度が足りない。その点は何か具体的な対応策を考えているのか?
社長:駒沢公園で行われている”動物感謝ディー”等のイベントに積極的に参加していくことで知名度を上げていくつもりです。
株主E:今後の小規模な施設建設の際の資金調達の方法は?
財務担当役員:間接金融、財務戦力の一環として考えています(借入か増資ですね)。
株主F:中期経営計画はあるのか?
財務担当役員:社内では作成していますが、・・・申し訳ありません公表はしておりません。
総括すると、①知名度を上げ、紹介数(とりもなおさず売上)を増やすためのマーケティングを強化する必要あり。②人材確保の施策、この2点が今後の課題ですね。
記者は、福島や岡山に出張した際には、ペットを飼っている飼い主数名にインタビューを試みましたが、同社の存在はほとんど知られていないばかりか、その地方の(自分の通院している)病院が連携病院であることもほとんど知られていませんでした。
地方在住のペットと飼い主も高度医療を受ける機会を!そのためにも同社には頑張ってもらいたいと願うばかりです。
読者コメント