昨年7月号で大日本住友製薬の子会社、動物医薬品を手掛けるDSファーマアニマルヘルスに関して、再生医療技術を利用して犬のアトピー性皮膚炎やヘルニアを注射1本で治す再生医療薬を開発中、との記事をお届けしましたが、今回は、その後の進展について電話取材を試みました。
昨年は、親会社で記者が株主でもある大日本住友製薬株式会社の経営戦略本部へ問い合わせを行いましたが、本件については、大日本住友製薬株式会社の株主通信では一切触れられておりません。したがって、今回はより詳細な進捗状況を尋ねるべく、DSファーマヘルスの広報担当者へ問い合わせを行いました。(以下、応答内容まとめ)
記者:犬のヘルニアとアトピー性皮膚炎の再生治療薬開発の進捗状況についてお伺いします。昨年、4月より工場を開設、細胞の培養を始めると伺いましたが、その後の進捗状況はいかがですか?
担当:犬のヘルニア治療薬については、2017年度中に治験入りします。そして2018年度に再生治療薬として申請、同分野の第一号の認可を目指します。
記者:アトピー性皮膚炎の治療薬については?
担当:当面は、ヘルニアに治療薬に特化することとなりました。まず。ヘルニアに治療薬を完成させ、その後の展開となります。
記者:2017年度中というのは、会社の会計年度を意味していますか?
担当:その通りです。2017年度中、つまり2018年3月期末までということです。同様に2018年度は、2019年3月期末までということですね。
記者:治験開始についてですが、治験希望者はどのように募集を行うようになっていますか?
担当:本件については、開示しないこととなっています。
記者:そうですか・・・飼っているダックスがヘルニアで苦しんでいる知人がいるので、募集要項など聞ければと思ったのですが・・・
と、こんな感じで進捗状況を確認してみましたが、やはり気になるのは、治験希望者の募集要項非開示、ですかね。以前にペットショップで売れ残った子や保護犬を医療関係の治験に回しているという動物愛護の観点からは、許しがたいニュースを耳にしたことがありますが・・・まだかそうでは!?これは、少し調べてみる必要があるかもしれません。
ともかく、犬のヘルニアの再生治療薬、2019年3月までに申請・認可という具体的なスケジュールを回答頂きましたので、今後も引き続き進捗状況を確認していきます。ヘルニアに苦しむ(特に高齢)犬は多いと聞いています。是非、スケジュール遵守でお願いしたいものですね。
参考までに、DSファーマアニマルヘルス(株)のフォームページはこちら→DSファーマアニマルヘルス
ホームページには、”新着情報”として動物医療関連せセミナー等に情報が記載されています。”新着情報”としてヘルニア治療薬完成の一報は一日も早く記載されることを期待しましょう。。
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