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2017年11月号

犬の身体の部位別機能と健康チェック②

2017年11月27日 14:18 by K-Tamaki

 犬にガン患者の尿を識別させ、初期ガンの(早期)発見に役立てる、以前にこんなニュースを耳にしたことがありますが、これは、嗅覚こそ犬の5感の中で最も発達しており、その能力を活用している典型的な例ですね。

1機能と正常なはたらき

臭いの識別能力は、人間の数千倍~数万倍あり、臭覚細胞が非常に発達しています。しかし、動物性の臭いには敏感ですが、植物性の臭いにはあまり反応しません。睡眠中及び目覚め直後以外は、鼻粘膜からの分泌物でうっすらと湿っている(鼻が濡れている)のが正常な状態です。

2異常と病気のサイン

一見してわかるのは、鼻水、鼻汁、そして鼻孔からの出血です。それぞれ、次の病気の可能性があります。

鼻水、鼻汁ジステンバー、犬パラインフルエンザ、肺炎、気管支炎、鼻炎等

これらの病気は、いずれも発熱、咳き、くしゃみ、食欲不振などの全身症状を伴います。普段より鼻水、鼻汁が目立つ場合には、獣医師の診断を受けてください。ジステンバーなどは命にかかわるケースもあるので、まずは正確な診断を受けることをお勧めします。

鼻孔からの出血→鼻腔内粘膜の傷、腫瘍中毒

これも傷程度の軽いものから腫瘍などの重篤な病気が隠れているケースまでいろいろな可能性が存在するので、注意が必要です。

 では、最後に口腔関連です。

1機能と正常なはたらき

舌は、猫と比較するとなめらかでケラチン質からなる棘(突起物)がありません。肉球以外に汗腺を持たない犬は、暑いときには、舌を出して喘ぐことにより(パンティング)体温調節をしています。正常時には、口腔内、舌の色はピンクで顎は左右対称で上下自然にかみ合います

次に、歯と歯肉についてです。犬は、人間とは違い本来虫歯は出来にくいとされています。柔らかい食物を常食とする犬は、歯石が溜まりやすく歯周病の原因となるケースがあるので注意が必要です乳歯は生後6~8週で生えそろい、役7ヵ月で永久歯に生え変わります。但し、小型犬では、乳歯が残りやすく、永久歯と並行して2例に生えているケースもあるようです。永久歯の数は、42本です。

 2異常と病気のサイン

歯と歯茎は、歯肉炎のケースが多くなりますが(口臭が酷い、歯茎からの出血等)、舌の色については、内科的な診断が必要となる病気が隠れている場合があります。舌の色が白っぽい場合は、貧血が、紫色の場合(チアノーゼ)は、呼吸器または循環器系の疾患、静脈血の動脈血への流入、ヘモグロビンの異常などが疑われます。また歯肉が白っぽく、指で強く圧迫して場合に瞬時に元の色に戻らないケースも貧血が疑われます。

また、写真のような頬の潰瘍、これも歯が原因であり、全身麻酔による抜歯処置が必要となります。

最後に、次のような症状が見られた場合にもさまざまな病気の可能性があるので注意が必要です。症状別に考えられるものを挙げておきます。

大量のよだれ→舌炎、口内炎、中毒、口腔内異物、狂犬病など 口内炎の場合は、口腔粘膜が赤味をおびている。

咳き:フィラリア症、ジステンバー、アデノウィルス感染症、アレルギー症、肺炎、気管支炎など、小型犬では僧房弁閉鎖不全症の初期症状でも見られる。

吐血・喀血→胃潰瘍、腫瘍、フィラリア症など。フィラリア症では本来は肺からの出血が咳とともに喀血となるケースがある。この場合は鮮血。潰瘍などの場合は、鮮血だけでなくチョコレート色の場合もある。

水を大量に飲む→慢性腎不全、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、など。

顎の異常(腫れる、噛み合わせが悪くなる)→腫瘍、事故などによる怪我など。

またこれらも軽度から重篤なものまで様々ですが、いずれにしても上記のような症状を見落とさない、そして、その発生の時期など症状の経過を正確に伝えで獣医の診断を仰ぐのが最善です。

次章は、猫編となります。

 

 

 

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