アニコムは、2010年3月3日に上場しました。そして、アイペットは今年の4月です。次のチャートは、上場日の初値、同日終値から20労働日まで(ほぼ1ヶ月)間の両社の株価推移を表しています。(初値を100とした場合)。
ほぼ同じような推移です。初値で高騰、買い上げられた後に下げ、1ヶ月間ではほぼ落ち着いた推移となっています。アニコムの上場時は、まだリーマンショックの余波が残る時期で、その影響もあったのでしょうか?、アイペットよりも下げは大きくなっていますが・・・では、アニコムの上場から現在までの推移はどうなっているでしょう!?
こちらも、上場日を100として日経平均の推移とアニコムの株価を比較したものです(株式分割を考慮済)。各年度ごとに3月末日の終値を比較対象としています。
これを見ると、アニコムは上場から3年までは明確に日経に割負けの状態にあります。その理由は、アニコムは当初、保険料支払い率100%の保険を扱っていました。これが、利益圧迫要因となり株価はさえなかったと推測できます。また、この間は無配でした。それも評価の低かった一因でしょう。
しかし、2015年度以降は、日経平均の上昇パフォーマンスをはるかに凌駕して、2018年度は上場日の終値より5倍弱の株価をつけていることが分かります。2014年及び2017年には対前年比で減益決算となったため、株価は下がっていますが、ペット保険という成長市場をターゲットとするアニコムに投資していれば、かなりのパフォーマンスとなったことの証左です。
では、アイペットは今後どうなるでしょうか?記者の予測は次の通りです。
①アイペットは、売上高経常利益率が3.9%。アニコム(8.6%)と比較すると半分以下です。同社の売れ筋の1つ、「うちの子ライト」は年間100万円を限度として、支払い率が90%と高めに設定されています。これが利益圧迫要因となっていると推測され、アニコム同様にこの支払い率を落とすか、または損益分岐点をあげるため同保険の売上をより一層伸ばすマーケティング戦略が必要となるでしょう。ネットでの申し込みはトップを走っているようですから、それをより強化できるか、異なる販路でも攻勢にでることができるか、高齢化に対応した新商品開発とともに、そこがポイントですね。
②安定的な配当が可能となることが必要です。アニコムも配当をコンスタントに出せるほどに財務状況が安定した後は、株価は明確に上昇基調に転じています。
結論としては、特に①、売上が伸びればアイペットは、二番煎じとはいえ株価は4から5年後に2倍以上になってもおかしくないと推測します。アニコム、アイペットともに売上を伸ばすことは、市場におけるパイの取り合いですね。やはりスケールメリットを享受できる企業規模の大きいアニコム有利といえますが、ペット保険市場自体は、さらなる成長を見込まれています。アニコム、アイペットともに数年単位では、株価上昇が期待できると考えています。
記者は、これからアイペット株も買ってみようと思っています。皆さんも年金不足対策としていかがでしょう!?
両社の取り組み、経営状況等は今後もフォローアップしてお届けします。
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