CSR(Corporate Social Responsibility)、企業の社会的責任、読者の皆さんはこの言葉をご存じですか?
CSRとは、企業が倫理的観点から事業活動を通じて自主的に(ボランタリーに)社会へ貢献する責任のことである(ウィキペディアより)。上場企業たるもの利潤追求のみならず、積極的に社会(地域社会)へ貢献すべし、との考え方で、最近では、これを積極的に行っている企業へ投資するファンドもあると聞いています。
さて、ダイユーリックですが、実はこのCSRの一環として、地域自治体と協定を結び、災害時に日用品等の必要物資を被災者に提供する旨をHPで謳っているのです。先日も大阪北部で地震が発生しました。この活動がうまくいくなら、社会貢献としては及第点でしょう。そこで、記者の質問は、この1点、です。
記者:当社のHPでCSRの一環として、地域自治体と協定を結び、災害時に日用品等の必要物資を被災者へ届けるとの試みに感銘を受けましたが(半分皮肉です)、災害時のペットの同伴・同行非難等への対応に関しては、どうなっているのでしょうか?
中村取締役:アミーゴとして単独で統制できたもの、マニュアル等はありません。全国ペット協会に理事として対応していきます。以上、ご回答申し上げました。
社団法人全国ペット協会:動物愛護法の改正により、全国の小売業団体有志、国会議員、環境省などにより設立された団体。
名ばかりの団体で、どんな対応ができるのでしょう??
大地震発生、その時は、着の身着のままでペットを抱きかかえて逃げなければなりません。ペットと一緒に眠れるスペース、ゲージ、シーツ、食料、被災時に必要なすべてが、ペットショップにはあるのです。ペットは家族、というなら、同行・同伴非難の際の専用スペースの解放、ペット同伴に必要な物資の被災者への提供、これも考えて欲しいものです。もちろん、従業員の身の安全が第一ですが、ペットショップ運営者が企業として組織的にこれを実践できれば、被災者は、少しでも救われるはずです。何より、物資を被災者へ無償提供し、その代金は自治体が後日支払うことにしていれば、ECP(Emergency Continuity Plan:緊急時の事業継続計画)としても機能するはずです。
この回答は、二の句が継げない非常に残念なものです。毎年、株主総会へ押しかけて言い続ければ、少しは考えてくれるかもしれませんが、昨年と同じくペット事業に賭ける情熱も意気込みも、ましてや愛護の観点からは何も感じられませんでした。記者の判断では、(ペット関連の投資先として)残念ながら、積極的に投資はお薦めできかねる企業という印象を受けました。来年度は消費増税が予定されています。現在、会社の業績はそこそこよいのですが、総会での肌感覚では、増税で失速、売上計画未達で店舗閉鎖の憂き目にあう可能性も否定できませんから。
福島産焼き菓子の詰め合わせ、これが総会のお土産でした。
高くつく出張となりました。来年は、もう少し訴えに聞く耳をもつと思われる、少なくとももう少し株主の声に耳を傾ける企業の総会へ行くとしましょう。退席の際、事務局の人を見かけたので、もう少し株主と積極的に対話をするようにと文句を、いや提案をして会場を後にした記者でありました。
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