記者の今年のテーマは、「ペットビジネスに係る企業として災害対応に何ができるか?」です。知名度向上のための、いわばマーケティング戦略に関する質疑に関しては、もっと聞きたいことがありましたが、今年は、「我々飼い主から当社を紹介してほしい」と病院に言える環境作りをお願いするにとどめました。
記者:災害時の対応、BCP(Buisiness Contingency Plan あるいは、Buisiness Continuity Plan)について伺いたい。首都直下地震も起こるといわれている現状で具体的な政策は考えているのですか?
回答:自家発電設備を整えています。
記者:(これでは不十分、まじめに考えているのか!)では、大地震(他の災害も含めて)の際に、ペットの同行・同伴避難スペースの確保、必要な治療、薬品等物資の無償供給を考えてください。当社の病院は、大都市中心で、まさに直近、大阪北部地震が起こりました。地方自治体と協力して、これらの施策は考えて頂きたい。無償供給の費用は地方自治体に持たせればいいのです。そうすれば、当社のBCPとしても機能しますし、都知事様はこのような考え方はお好きな方のはずですから、知名度向上も見込めます。
回答:ご指摘の取り組みは今後検討します。
どこかのマニュアル回答大好きの企業と比べれば、好感がもてる対応ですが・・・言うは易し、行う難し、それは誰もが分かっています。しかし、この原稿を書いている今も、西日本豪雨により、避難を余儀なくされた方々が大勢います。ペットの同行・同伴避難にもご苦労されているようです。災害は必ず降りかかるもの、そして、その対策は地域ぐるみで行わなければなりません。企業としても、地域・自治体との協力が不可欠です。社長の耳には届いたと思いますが、この件は、是非とも早急なる立案を目指してほしいものです。
そして、最後にもう1件、他の株主より、
株主J(男性):資本政策について伺いたい。
回答:設備投資で自社物件を取得するにあたって、その資金を借入金でまかなってきましたが、今後は賃貸での(新規開院)展開も考えていくつもりです。そして、配当については、大阪病院の操業が軌道に乗った後、考えることにします。(開院が2020年ですから、配当得られるのは、早くともそれ以降の年度末ですね)
「私は、獣医出身でこのような場(総会)のやり取りや管理部門的なことには不慣れですが・・・」と言いながら、まじめに答えてくれた社長さんには、記者は好感が持てました。
ペットと飼い主のため、唯一の上場動物病院としてぜひとも頑張ってほしいものです。
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