社長の冒頭のお話の中で、まだ伝えていないことがあります。
「犬、猫はか弱いものほど可愛い、犬はもとは狼、それを人間が掛け合わせて、可愛いペットを作りだしました。常に人口交配しています。これは余談ですが、ペットは自然交配を続けると、16代で先祖がえりをする、犬は狼に戻るのです。そのため、人口交配を繰り返し、それゆえペットの病気はほぼ全てが先天性異常、遺伝子異常が原因です。検査での予防、それを目指して予防型保険会社を作り、やっとここまできました。」
なるほど、これが社長さん個人の思いなのですね。また、こんなユニークな提案もされていました。
「株主の方に覆面調査員になって頂きたい。ペットショップ等で実際に検査を行っているか?、その他アニコムについての現場の意見はどうか?などを報告してもらたいのです。」
株主が覆面調査?、なんともユニークですが、これは株主に突っ込みどころを提供することになるのでは?、などと考えてしまいます。。。
実は、記者は質問の途中で、総会の雰囲気は変わったと既に社長さんに伝えていました。
社長:昨年と比較してどうですか?良くなったと思いますか?
記者:昨年の方がよかったのでは?
社長:えっ?、どのような点がそう感じるのですか?
記者:社長さん、元気がないからですよ!!(これには、会場から笑い!)
社長:昨年までは、総会へ歓迎できない株主が出席する予定だとの事前情報があったので身構えていたからなのですが、(それで、昨年までは壇上に大勢を配し、圧力的に感じたことに納得!)、今年は、変な株主も来ないとのことであまり前面には出ないようにしているせいですかね。。。
すでに、勝手に対話型に持って行っている気がしますが、それはさておき、記者が感じたこの変化、それは最後の株主の質疑で明らかになりました。
株主D:会社にとって、また社長にとっての最大のリスクはなんですか?
社長:以前は、私が突然いなくなることが最大のリスクでしたが、今は、私がでしゃばり過ぎることが最大のリスクだと感じています。もっとも、いなくなると言っても、私はゴーン会長のようなことには決してなりませんが。。。。
なるほど・・・・事業も軌道にのってきて、後進を育てることに舵を切り始めているようですね。質疑で社長以外の役員からの回答が多くなっていることにも納得がいきます。しかし、ちょっと待ってください。社長さん、まだまだ早い気がします。
アニコム、最近では海外の機関投資家を意識してか、英文での月次報告を行っています。そして、事実、海外投資家の保有割合は増加しており、株価も底打ち・じり高となっています。これは、歓迎すべきことですが、しかし、海外投資家をメインに、弱小株主を無視して・・・では、方向性が全く違ってきます。将来の社長とおぼしき方、失礼ながらこの方は機関投資家、大株主のことしか眼中にない気がしました。これは、何やら予感めいたものからくるのですが・・この感覚、それこそが、記者が昨年の方がよかったという(ここだけの話)、本当の理由なのです。
最後に、渋沢 健氏、この方のお名前新たに役員候補としてありました。
(総会での計算書類にも印刷されているこの画像、渋沢氏に会社HPよりお借りしました)
かの渋沢 栄一氏の玄孫にあたる方です。先の株主Dから促され、渋沢氏の就任にあたり、この一言が聞けました。
渋沢氏:論語とそろばんの経営塾、その塾生から紹介してもらったのがアニコムの経営に参画するきっかけとなりました。予防型保険、これに私は非常に興味を持っています。これから(取締役として)よろしくお願いします。
このようなご挨拶をされていました。
新一万円札の顔、渋沢 栄一氏の血を引くお方、変わりゆくアニコムをよき方向へ導いて下さいますように!
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