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2020年07月号

まずは社長さんのお話から、

2020年07月08日 11:46 by K-Tamaki
2020年07月08日 11:46 by K-Tamaki

他社と同様、受付はアスク着用で検温、アニコムは手首で検温を行う非接触型の体温計を使っていました。

記者は、36度2分で無事入室許可。総会の出席者は(自粛要請が効いたのか?)、わずか8名。全員男性でした。

開会の宣言の前に、毎年の恒例となっております社長さんのお話、今年も20分間熱く語りかけます。まずは、その内容から要約してお届けします。

コロナ特需:コロナによる外出自粛でペットを求める人が増え、ペット関連のビジネスを営む企業にはかなりの特需が発生しています。以前、東日本大震災の時も特需はありましたが、今回はそれ以上、今までペットを飼いたくても飼わなかった人たちが、巣篭りでの癒しを求めてペットを買い求めています。

②”犬が猫に”、”猫がネズミに”化ける。→震災時では、犬好きは、あくまで犬をもとめ、好みの子がいなければ諦めていたのですが、今回は、好みの子がいなければ、猫でも構わない、また、猫を探していたひとがハムスターでも構わない!、というようにとにかく一緒に過ごせるペットを飼いたい!、その傾向があります。

コロナの感染について:最近、猫同士でコロナの感染事例があったとのことですが、犬同士では感染はなく、また逆にペットから人間にうつることはないとのことです。そして、感染した犬・猫は、総じて無症状。現状では、コロナは人の病気と言えるでしょう。

ライバルはディズニーランド!?→経済再開の象徴として引き合いに出していました。経済再開とともに徐々に特需は無くなり、コロナ以前に戻っていくはずです。その時は、(お世話が面倒な)ペットはもういらなくなるのでは?、この点を心配している方もいると思いますが、人間が目線を下げると動物は問題なく飼えます。犬も猫も品種改良の成果がでており、小さくなって室内で飼いやすくなっています。躾け、飼い方さえしっかりしていれば、(コロナが去っても)飼育放棄などの問題は起きないでしょう。

⑤アニコムにとって、現在は第二創生期。時価総額1千億から1兆円を目標にしていきます。中期経営計画にある川上から川下まで、ペットの誕生から葬儀まで関われる会社を目指します。これは、DNAを分析、家族として本当に必要なペットのDNAを提供(遺伝病のないことが第一)し、誕生してからは必要な教育、躾を行い、病気になれば再生医療、さらにはペットが住みやすい環境の不動産の提供などペットの生涯に関わる多岐にわたるビジネスを考えています。日本はペットの飼育率はG7の中では最下位、まだまだ伸び代はあります。

(ただ、DNAをコントロールしてお迎え予定の家族が望むペット(性格、体型など)を作り出すことを目標にしているようですが・・・確かにそれなら飼育放棄などはなくなりそうですが、遺伝子操作は神への冒瀆!?、そんな意見も出てくるような気がしますが、どうでしょうか??)

Stayアニコム プロジェクト:ラボを持っている強みを生かして、(原理は人と同じ)動物用PCR検査を行っています。現状は、10数頭を預かっています。このプロジェクトは当社の一定のブランドアップに貢献できたと考えたいます。実は、この発案はある社員のもので私(社長)ではなく、しかも、その発案者とは折り合いが悪くなり、現在は退社しています。(このプロジェクトを始めるにあたっては、社長さんは反対だったようです。実は、もめにもめた末の開始だったようですが、これこそ、まさに社会貢献。例え収益にすぐ結びつかなくてもその貢献は高く評価されるべきでしょう!!)

開会宣言の前に、今年はこれだけのことが語られました。その後、中期経営計画の進捗状況説明、議案の説明と続きます。

21年度までの中期計画ですが、数値目標としては、ROE(現在6.2%)を10~12%へ、そして配当も継続です。あわせて、現在富士フィルムとの合弁会社、セルトラストで行っている再生医療の全国展開、医療データの活用での次世代の予防型保険の確率(現状の保険金支払いの削減)、高齢動物専用保険などの新商品開発、企業・自治体・学校との協力を通じた社会貢献の分野も含めて企業価値を高めていく計画とのことでした。また、M&Aによりブリーダー及び里親とのマッチングサイトを運営する株式会社シムネット(宮城県仙台市)を2020年1月にグループ会社に加えています。

では、次章は質疑内容をお届けします。

 

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