まずは、世界のペット関連企業へ投資する株式ファンド(投資信託)のご紹介です。東京海上アセットマネジメントが2017年6月に設定した投信、「東京海上グローバルペット関連株式ファンド」(愛称ぽちたま”)、設定来の基準価額の上昇率は約80%に達しておりファンドとしてはかなり好成績をおさめているようです。詳細はこちらのHPから-> ぽちたま
東京海上アセットマネジメントの株式運用部シニアアナリスト小林氏のお話では、同ファンドのコンセプトは1)成長を続けるペット市場への投資機会の提供、2)人とペットが共存できる社会の実現のために関連企業を応援する、とのことです。このコンセプトの基に世界のペット関連企業へ投資(通貨、地域分散)、具体的にはペット事業部を設けている企業で(その事業部に売上げが計上されている前提)かつ、ヘルスケア、eコマース、ペット保険などの成長分野でペット事業を営んでいる会社へ投資しています。この時点で投資のキーワード、分散と成長を押さえています。なおかつ、昨年のコロナショックではペット関連は他の業種よりダメージが少なかったというディフェンシブ投資の面も備えているという利点があります。
では、1月26日現在の同ファンドの組み入れ比率ベスト3、①ゾエティス(シンボル:ZTS)、②アイデックス・ラボラトリーズ(IDXX)、③チューイ(CHWY)とNYダウ(DJI)の1年間のパフォーマンスを比較してみましょう。ちなみに日本からはアニコムが4位に入っておりました。(唯一のベスト10入り)
(Yahoo Financeより条件指定で抜粋)
本誌でもチューイとゾエティスは昨年ご紹介したと思います。ゾエティスは、ぱっとしませんが、チューイはダウと比較しても抜群のパフォーマンスを上げています。($22.75->$85.60、最高値$120)アイデックス(IDXX)は動物病院向けに検査サービスを提供する会社ですが、この会社は大量の検査データベースを所有しており、そのビッグデータ解析に強みを持っています。業績面でも安定しています。チャート(以下すべてYahoo Financeより)が示す通り、この1年間で$241->$497.75と上昇しています。
これに対して、ゾエティスのチャートは、アイデックスのような完全な右肩上がりではなく、頭打ちで今後は$140ー$160で踊り場形成の感があります。業績面では黒字を維持できておりますが、2020年度第4四半期の伸び率鈍化を嫌気しているようです。
投信の利点は、前述のシニアアナリスト小林氏のような運用のプロが銘柄を選びそれを定期的に見直す、いわばお任せできるところですね。チューイのような現状は赤字でも売上の伸びが凄まじい(成長性の高い)会社と安定成長の会社を組み合わせて投資しているので、確実な利益が期待できます。但し、買いと売りの手数料に加えて年度の信託報酬がかかるので短期投資には向かないことは留意すべき点です。この投信、株式投資はハードルが高いと思う方は、積み立てNISA等で長期の資産形成に利用してみてはいかがでしょうか?
いや、投信などというまどろっこしいことはやってられない!私は個別に株で勝負!、そういう方向けには次章で!
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