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では、中型株であるアレンザ、そしてその親会社バロー（ともにホームセンター、ペットショップ等を営む小売業）、エコートレーディング（ペットフード販売）を見ていきます。

＃3546：アレンザ、＃9956：バロー、＃7427：エコートレーディング

 年間で見るとアレンザの上昇率は際だっています。特にペット特需が言われ始めた昨年初夏の頃から10月頃までは全てが日経をアウトパフォームしています。では、ここ半年間では？

見える景色はまるで違っています。外国人の資金が入り始めた昨年11月より（米大統領選後くらいから）日経平均の上昇率は際だっています。そして、その他は上がるどころか下がっています。前章の大型株と比較してみてください。ここでも大手と中堅との格差が広がってきているかのような株価推移となっています。4/5アレンザは2020年2月期の経常を23％上方修正。最高益予想を上乗せしました。エコトレも同日経常を+19％上方修正しています。同じ小売業であるイオンよりも両社は業績好調と言えるにも係わらず株価はここ半年間は評価されていません。株式評論家等の弁を借りれば、アレンザは昨年10月までの上昇で既にここまでの業績を織り込んでいた、ということになるのですが・・・一部の有名会社（225採用）だけ恩恵を受けるのではなく、アレンザのような業績好調を維持出来ている会社にも投資資金が継続的に流入してくれれば（資金循環が起きれば）、個人投資家も景気回復期待を実感できるはずですが・・・ここ半年間、巷で言われる格差拡大は大口投資家と個人投資家にも当てはまるようです。

 ここからは個別の一口コメントです。

①アレンザ：東北地方では子会社ダイユーエイトでホームセンターやペットショップを営んでいるアレンザ。ペットショップは福島県に8店舗、宮城に3店舗あるのですが、最近2回の大きめの地震の際には商品等の展示棚からの落下があったようです。しかし、実被害はなく無事に営業を続けているとのことです。2020年2月期の速報値では、売上＋11.7％、客数＋7.1％、客単価＋4.3％と全て前年比で伸びており今回の最高益予想を上乗せも納得のいくところです。（1/12発表の第３四半期では売上、経常それぞれ＋15.6％、＋135.9％、さらに今回これを上乗せしました）今後は5月中頃までに発表される2021年2月期の業績予想がどうなっているか次第でしょう。さらに特需を受け増収増益なら株価は位置を変えるはずです。加えて、大地震等の自然災害時のBCP（非常時の営業継続計画）もしっかり策定できていればさらに評価できます。

②バロー：アレンザを連結対象とするバロー、３月期決算ゆえか連結対象期間は１四半期のずれがあるようです（第３四半期はアレンザの第２四半期を連結）。2/10発表の第３四半期決算は売上、経常それぞれ対前期比で＋8.5％、＋93.9％、広告宣伝費等の経費削減効果が寄与して利益は大幅伸長しています。今期見込みはそれぞれ＋4.7％、＋54％。これは、経常の対計画比進捗率が第３四半期で96.8％に達しているにも係わらず修正していないためです。３月期本決算での大幅な増益が期待出来ます。連結対象となっているアレンザの売上げ規模は構成比の約１割弱です。バローの主力はヘルスケアとホームセンター事業（スポーツクラブもあるようですが、これはコロナで期待出来そうにありません）。この二つがどこまで伸ばせるかです。

③エコトレ：1/8発表の第３四半期決算では、通期見込みベースで売上、経常それぞれ＋3.2％、＋154.9％でした。前年の第3四半期は赤字であり経常は黒字転換で年間でも大幅増益となりました。4/5の発表ではこれをさらに上乗せしています。ペットフードを取り扱う同社、今まで下方修正の常習犯でしたが、このペット特需は本物！、恩恵を十分に受けています。以前、同社に災害用ペットフードの有無を問い合わせたことがありますが（回答は無しとのこと）、これが開発されているば尚期待できますね。

では、最後は小型株です。