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2021年04月号

アニコム、アイペットそして日本動物高度医療センター~ペット関連小型株

2021年04月07日 13:39 by K-Tamaki

 最後は小型株分類のアニコム、アイペット、日本動物高度医療センターです。

 

#8715:アニコム。#7339:アイペット、#6039:動物高度医療センター

昨年の株主総会時点では、アニコムはペット特需を享受、アイペットはその実感はないとのことでした。このチャート、アイペットは10月に持ち株会社へ移行したため、それ以前の数値が表示されておりません。アイペットに関しては半年間でみてください。

ほぼアレンザなど中型株と同様の推移となっていることがわかります。昨年4月より秋頃まではペット特需を享受でき高パフォーマンスですが、11月以降は下落に転じ年間でもそのパフォーマンスは日経に及びません。アニコムは前月号で述べました”ほちたま”ペット関連株式ファンドの売りの影響もありそうですが、4/6の株価は989円(千円大台割れの年初来安値)です。ちょっと下げ過ぎの感があります。個別に詳しく見ていきます。

①アニコム:2/5発表の第3四半期は、売上(経常収益)と経常(経常利益)それぞれ前期比+16.7%,+58%でした。通期予測では、それぞれ+10%、+32.4%を見込んでおり第4四半期で若干ブレーキがかかるも堅調な業績です。さらに直近2月度賞味保険料収支等の発表では、保険料3,650百万円(前年同月3,296百万円)となっており通期上方修正が期待出来ます。子会社の役員・従業員向けに譲渡制限付き株式を割り当て発行していますが、総数49,560株であり(発行済株式総数の0.57%)株式の希薄化懸念が生じることはない数値です(希薄化懸念とは株式追加発行、新規株主への割り当てにより既存株主の権利に影響を与えること)。”ぽちたま”の構成銘柄入れ替えの影響はかなり大きいのでしょう。記者の調査不足かもしれませんが、それ以外にここまで売られる理由が見あたらないのです。引き続き調査継続の要有りです。

②アイペット:2/3発表の第3四半期決算では、売上(経常収支)、経常利益はそれぞれ対前年同期比+24%、△6.5%でした。売上げに当たる保険料の収支は、ペット特需を受けて好調のようですが、保険料支払額の増加や保険支払いに際しての調査費用の増加により経常減益となっているようです。経常の通期計画に対する進捗率は63.5%、ペット保険の契約数は順調に増えているようですが、保険料支払増の影響がおおきいようですね。もっとも飼い主とすればその方が助かるのですが。業績面以外では、3/15プレスリリースによれば、オンラインでのペットの健康相談やしつけ相談を行っている”ペッツオーライ”という会社を子会社化したようです。持ち株会社へ移行したことによりM&A等による事業拡大を計画しています。先行するアニコムといかに差別化して、追いかけるか?今後が楽しみではあります。

③日本動物高度医療センター:2/4発表の第3四半期決算は売上、経常それぞれ+4%、△13%でした。初診数5,199件(対前年比+6.8%)、総診療数20,346件(+8.3%)、手術数1.612件(+11.6%)とのことで売上は着実に伸びているのですが、従業員の待遇改善や従業員数の増加による人件費増で経常減益となっています。株主総会でも何度か株主に従業員の待遇(獣医師は激務)、処遇改善の話がでていましたが、どうやら実践しているようで前向きな投資と言えるでしょう。経常ベースの対計画進捗率は66.6%、もうひと頑張りというところですが、コロナで学会など中止が相次ぐ中、診療数が伸びているのは評価できます。知名度を上げる、これが一つの同社の課題ともいえますが、オンラインでの会社説明会の開催もおこなって課題克服に努めているようです。年中無休でペットと飼い主のために働く会社、ペット好きとしては長期で応援していきたい会社ですね。

参考)オンライン説明会資料->プレスリリース

以上、日本株のペット関連企業をみてきましたが、ここでも知名度の壁などによる(投資家に自社の株を買い安定株主として長期保有してもらうと言う点で)投資機会の格差を感じる気がしました。現在の株高は、コロナで景気下支えのため世界的に潤沢な(余剰資金)供給に依存しています。日本ではその恩恵は一部の企業に集中しているといってもいいでしょう。この状態がそのままなら、株高により得た資金でどんどん買収・統合が進み中小は大会社へ吸収される、それは陰謀論等でよく言われる一握りのエリート層が全てを支配する世界を暗示しているのかもしれません。

 

 

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