日本動物高度医療センターは、難易度の高い手術を主に行っています。
外科的治療を主としているはずなので、以下のような質問をしてみました。(以下、質問と回答を原文のまま記載)
質問)DSファーマアニマルヘルス社が上市した犬のヘルニアの再生治療薬「ステムキュア」にかんして、二次診療の立場からご意見をお聞かせ頂きたいと存じます。(本件の治療は)外科的治療ではなく対象外かもしれませんが、再生医療の分野は遺伝子治療とともに動物医療においても今後の潮流となっていくかもしれません。それ故に関心を持っております。既に当社施設において治療の実績があればその旨、なければ再生医療にかんするご意見など伺いたいと存じます。
回答)特定の機関・個人の方より薬の使用感・効能について聞かれることがありますが、一概に言えない部分が多く、そのようなコメントについては差し控えております。具体的な使用実績につきましても、弊社がどの薬を使用しているのかについて外部に情報が漏れてしまうと、それにより不都合が生じてしまう可能性がありこちらについても情報開示が難しい状況となっております。申し訳ございません。ただ、今後再生医療を含む新しい治療法につきましては、治療実績を見ながら積極的に取り組んでいく所存であります。
確かに・・・外部に情報が漏れることの弊害はあります。現に記者もこのような記事を書いているわけですから、これも外部へ漏れる事に他なりません。但し、最後の一分のニュアンスから察するに、ステムキュアは既に使っているかもしれません。
ところで、以前に同センターの株主総会の記事で「成長性・収益性についての大株主からのクレーム」について書きましたが、記者なりに同社へ次のような提案をしてみました。
提案)業績の安定、向上のために「月額定額制による連携病院などへ向けた情報提供」のシステム構築を考えてみてはいかがでしょうか?具体的には、画像診断や手術の症例など(術前、術後の経過などを含む)に二次診療専門医の立場からのコメントや解説(一次診療を担う者として早期発見や術後のケアに有益な情報)を月額千円程の安価で連携病院などへ月1回発信するという案です。また、現在、コロナ禍でオンラインでしか行えないセミナーの解説などの発信も(定額制ではなく別途有料で)考えてみてはいかがでしょうか? もちろん、システム上かかる費用など検討すべき点は多々あると思いますが、連携病院の新規開拓やコミュニケーション強化、認知度の向上などにも役立ち、そして何より安定的な収益の確保という点でステークホルダーの利益に資するものであると考えます。 尚、本提案はあくまで私的な思いつきでありますので、既に検討済であった場合などはご容赦ください。
それに対する回答は次の通りです。
回答) 弊社と致しましても、常日頃M&Aを含めた新規事業の模索を行っております。おっしゃる通り連携病院向けのサービスも現在検討している最中です。その中で「情報配信」という点につきましては、今まではリアルの場でのセミナー・学術発表などを、原則無償で行ってまいりました。今後はオンライン化の波は自然な流れであり、オンラインを用いた「情報配信」を積極的に推進し、情報の内容によっては「有償化」も検討してまいります。
今度こそ、実現してほしいものですね。記者は、株主総会では(お粗末ながらも)会社と飼い主の利益になるようにいろいろと提案をしてきました。今回の提案は定額制の情報提供、今流行のサブスクリプションです。実現してくれれば、少しは話題になり来年の総会も楽しみになるというものですが・・・果たしてどうなるか?、来年をお楽しみに!といったところでしょうか。
それでは、また次号で!
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