人間用として同社は、狂犬病ワクチンを始めインフルエンザワクチン、肝炎ワクチンなどを製造販売しています。
新型コロナワクチン、日本ではファイザー&モデルナのmRNAタイプが主流となっていますが、同社もインフルエンザワクチンで培ったノウハウを生かしてコロナワクチン開発を行っています。Hpでの記載はこちら->KMBコロナ
同社のワクチンは、”毒性をなくしたウィルス”を鶏卵で培養(インフルエンザも鶏卵での培養)した不活化ワクチン、従来の製法で安全性が担保されておりmRNAタイプにワクチンよりは中長期での安心感があります。既にネット記事などで国産ワクチンの開発状況として報じられていますが、前章と同様に広報へ現状を確認してみました。
記者:10/22付けリリースで試験デザインに「多施設共同非盲検非対称試験」とありますが、これはどういうことでしょうか?
広報:プラセボ(偽薬)を全く使わない従来の治験とはことなるものということです。
(一般にワクチン、新薬の治験では単盲検(シングルブラインド)、二重盲検(ダブルブラインド)があります。前者は治験対象者には偽薬かどうか知らされていない、後者は対象者にも処方する医師にも知らされていないということです。今回の場合は治験象者が少ないため、偽薬投与は全く行わなかったということです)
記:目標症例数は2,000件とのことですが、これでは申請には少なすぎるのでは?海外での追加治験などは考えているのでしょうか?
広報:海外にも広げるか否かに関しては非公表です。
記者:現状、スケジュール通りに進んでいますか?
広報:治験データも集まっており、予定通りに進んでいます。
記者:一部ネットなどの記事で来年3月に日本製ワクチンも上市されるとのことでしたが、御社は?
広報:そのスケジュールの件は全く聞いておりません。
記者:では、実際にはいつ頃になるのでしょうか?本当にスケジュール通りに進んでいるのですか??
広報:本来、ワクチンは10年単位で開発するものですが、本件はそれを大幅に短縮して2-3年で上市するということです。その予定通りに進んでいます。
記者:では、最後に現在オミクロン株が話題になっていますが、オミクロンへの効果や成分の変更などは考えているのでしょうか??
広報:効果は不明です。が、成分の変更などは特に考えておらず、現状のまま開発を進めます。
このやり取りからは、同社のワクチンを私たちが打てるまでになるのはまだ時間がかかりそうです。
現在、日本はファイザー&モデルナのmRNAワクチンのおんぶに抱っこ、国産ワクチンへの資金投入も政府は表明していますが、これではまだまだ”生殺与奪の権は他国に委ねたまま”ですね。
塩野義のワクチン、遺伝子蛋白組み替えワクチンは来年3月との報道がしきりになされていますが、中長期的な副作用の面でより安心できる同社の不活化ワクチンはまだまだのようです。ウィルスの遺伝子設計図を人間の細胞に入れ、そこからスパイク蛋白を発現させるmRNAタイプ、それよりは従来の製法での同社ワクチンは細胞障害性が少なく、中長期の副作用も少ないはずです。
一日も早く開発を完成させて欲しい旨を伝え、今回の問い合わせを終えた記者でした。
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