次は、以下の3社についてです。市場再編では、エコ-トレーディングはスタンダード市場、アレンザとバローはプライム市場を選択しています。エコトレのスタンダード市場は順当な評価で確定のようですが、アレンザとバローはやはり執行猶予で正式確定ではありません。
①エコトレ:ペットフードを取り扱う同社、コロナ禍でのペット特需の恩恵を受けて1/11/22発表の第3四半期決算は、売上対前年同期比+8.5%、経常+50.8%の大幅増益となっています。しかし、対計画比経常進捗率を見てみると第2四半期で70%(294百万円)であったものが今回は69.8%(293百万円)。第3四半期のみでは赤字です。これが評価されない主因でしょう。この理由は、同社資料によれば原材料高騰により仕入価格の上昇、物流コスト増となっておりました。まさに、昨年11月以降の情勢を反映した結果となったようです。同社は2月決算ですが、このまま原料高騰は継続しそうですから、下方修正となるかもしれません。
②アレンザ:1/11/22発表の第3四半期決算では、売上対前年比△0.3%、経常△18.8%の減収減益でした。元来、通期でも売上△1.8%、経常△27.8%の大幅減収減益予想ですからペット特需は昨年度で享受済、今年度はその反動で伸びないとの予測です。1/7/22発表の売上速報では、今期売上累計対前年比△0.7%、客数△4.7%、客単価+4.1%です。オミクロンによる行動制限などの政策次第ですが、来る2月期の駆け込み需要はあまり期待出来そうにありません。しかしながら、ペット専門店を岡山、京都、富山、秋田に各1店舗(アミーゴ)、神奈川に1店舗(ダイユーエイト)オープンするなどペット関連企業としては健闘しています。
③バロー:1/11/22発表の第3四半期決算では、売上対前年比△0.4%、経常△0.4%でした。但し、同社は収益認識に係わる会計基準を変更したとのことで売上にあたる収益の前年比は公表せず通期では経常のみ△12%と予測しています(この前年対比は記者が計算)。アレンザと同業の小売業を営む同社、第2四半期の進捗率は56.2%ですが、今2月期は現状を鑑みるとさほど伸びないかもしれません。公表資料によれば、各セグメント別売上対前年比は、スーパーマーケット+2.2%、ドラッグストア+2.2%、ホームセンター△2.3%でした。ペットショップは昨年12月に2店舗新規開店しています。
イオンと同じ小売業であるアレンザとバロー、外国人投資家にはイオンほど馴染みはないでしょう。それ故に、外人の資金はほとんど入ってはおらず年明けからは売り叩かれてはおりません。かといって、ペット特需で昨年度は大幅に伸びたのですが、今期は継続出来ておらず(いわば先食い)、国内投資家の評価もイマイチといったところでしょう。
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