今までの問い合せ結果をまとめると、
①犬猫へは確かに感染するが、ほとんどは無症状か軽症、特に犬の場合は発症したとしても症状も軽い。猫は犬より感染しやすく、症状も出やすい。犬猫への感染判定はPCRを2回行い、2回とも陽性の場合を感染(1回だけならウィルス暴露)の判定としていたとのことです。
(感染症未来疫学センターのネット講習資料より)
②犬猫への感染経路は主に飼い主からであるが、ウィルス保有期間は人より短い(ほとんどが人より早く自然治癒)
人との比較での感染後のウィルス排出量は下図のようになる。
(以下全て同 資料より)
③猫同士の感染ケースは動物愛護相談センターでの取材にあるように実験室内の事例であり(10月号参照)実生活(一般の飼育環境)ではそのリスクは軽減されるとみてよい。
④オミクロン株へ変異した後の犬猫への影響は不明。
⑤犬猫から人間へ再感染した事例は未だ報告されておらず、人畜共通感染症としては比較的低リスクである。
ということですが、さらなる変異株出現の可能性は否定できず引き続き情報収集は怠らないようにしなければなりませんね。
人への再感染と言う点で同センターの講義内容で記者が注目したのは、感染できるようになるウィルス変異のポイントはその動物の平熱(体温)との指摘です。
記者は様々な論文等からACE2受容体の形状の違いに着目していましたが、確かに平熱(体温)の違いは的を得ていると感じます。ウィルスにはそれぞれ、その複製機能を最大限に発揮できる環境(宿主の体温)というものがあります。この図からもわかるように再度の変異(コウモリから人への変異を考慮すると三度目)はそう簡単ではないとの指摘です。未だ人への再感染は確認されておらず、現状は人畜感染症としては低リスクと断言してよいと考えます。
現状はこの図に集約されますが、気になるのはミンクとは共通感染症になっていることです。海外の事例では、ミンクは感染すると重症化しやすく死亡例も多いとのことです。
ミンクだけが何故こうなるのかは不明とのことなので、この点にコロナ感染防止のヒントがあるのかもしれません。
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