では、個別コメントの最後は今後の成長が最も期待できる企業群です。本来数年先を見越して投資するならこれらの企業群なのですが・・・
1 アニコム 829円(12/31/21)、603円(1/13/23、73%)
最初に取り上げるアニコムが、何とも頂けない結果となっています。同業のアイペットが第一生命保険によるTOBを発表した昨年11月、600円台であった株価は一気に731円まで駆け上がりました。同社にもTOBか?、との連想買いであげるもその後が続きません。11月8日発表の第2四半期決算は、経常対前年比+21.5%、進捗率53.6%で、その後も保険料収入は順調に増えています。ただ、”みんなのどうぶつ”病気大百科なるHPのPVが前年同期で半数ほどに落ち込んではいますが、同社はPV数による広告収入でかせいでいるのではないのでこれは関係ないでしょう。以前にも触れましたが、外資系の株主比率が多くファンド(ぽちタマ)の組み入れ比率も減少してしまった同社、株価低迷はひとえに需給関係の影響大といえます。またアナリストなどによる増益比率のコンセンサスが中間で+27.4%、実績がこれに届いていない(アナリストの過大評価?)ことも一因となっています。総会での質疑でも会社の方針も明確に感じられ、運営もしっかりとしていると感じますが、広報に難ありかもしれません。2月7日の第3四半期決算を見極めたいと考えています。
2 日本動物高度医療センター
1,829円(12/31/21)、1,838円(1/13/23、ほぼ100%)
11月8日の第2四半期決算で経常対前年比+58.6%、進捗率54.6%と増収(売上同+33.3%)増益基調です。株価は12月6日に2,195円まで駆け上がりました。しかし、これは増益よりも8日に発表したファンド(KCPエクイティアシスト1号投資事業有限責任組合)への第三者割当増資による資金調達が評価されているようです(しかし、発表前に株価上昇とは・・前述のイオンといい、どこからか情報が漏れているとしか・・)。この資金は大阪病院設立費用(683百万円)や他社の買収費用に充てる旨を発表しています。同社は、病院の新設に伴いその資金調達を借入金に依存してきましたが、今回はファンドからの出資と言う形をとったため今後の借入金利上昇による業績の悪化が回避られたことを評価しての株価上昇といえるでしょう。ファンドは純投資目的であり経営には口を出さないはずですし、今後の株価上昇を期待して投資したはずです。ただし、業績が伸びなければ容赦なく売られる・・・諸刃の剣ではありますが。2月9日には第3四半期決算発表です。増収増益基調が続くのか?、注目したいところです。
(記者は何度か株主総会で多額の資金を必要とする全国病院開業よりまずオンライン診療等を提案していますが・・・はたして??)
3 ペットゴー 995円(4/28/22)、1,036円(1/13/23、104%)
昨年4月上場のため上場初日の終値をベースに計算しています。同社の強みは他社では扱わない動物医療専門の療法食を提供できること!、事業内容としては今後も成長が期待できるものです。ただ、期待が大きすぎたのか、上場初日に初値1,295円、その後1,448円まで上昇するも、そこがすっ高値で・・・その後は新規上場株によくあることですが、順調に(?)下落基調をたどり、決算発表で業績好調が確認できて盛り返してきたところです。11月9日発表では、経常で既に通期計画を16.4%超過、業績好調で上方修正必須と評価されました。その後、1000円にも届かなかった株価は1,243円まで駆け上がりましたが、再度1000円台前半へと逆戻りしてしまいました。上場初日から3日目あたりで買い付いた投資家の売り圧力は相当なものがあります。次回の決算発表予定は2月8日。通期でどれくらい上方修正するか、それにより上場初日の高値を抜けていけるのか?、この2点に注目です。もし抜けていくようなら、NISAで買い数年継続保有で報われることでしょう。目先の作戦としては、2月8日以前に買って、業績確認で吹き上がったところで一度売却、その後様子を見て再度買う!、これでいけるかもしれません。
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