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2023年02月号

ペット関連株個別コメント その3

2023年02月24日 10:25 by K-Tamaki
2023年02月24日 10:25 by K-Tamaki

まずは今回のペットブームで最大の恩恵を教授するエコートレーディングです。

1 エコトレ 821円(2/22) 期間中の高値 847円(2/20)

 

今年始めに650円そこそこで推移していた株価は、1/6の通期業績の上方修正と増配(前月号参照)をうけてこのチャートです。5日線、25日線ともに右肩上がり、前述イオンとはまさに正反対ですね。株価も5日線を下回ってもすぐに戻し、25日線とも大きく上方に乖離することなく(過熱感がない)理想的な上昇チャートを描いています。これは短期チャートですが、中期でも移動平均線に沿って上昇する動きが継続するなら大きく化ける可能性があります。

しかしながら、忘れてはいけないのが(前月号でも触れましたが)かつては下方修正の常習犯であったこと。それを踏まえると4月の来期(24年2月期)決算予想が重要となってきます。ここでも増収増益基調を維持できていれば、1,000円超えもここから株価倍増も期待できることでしょう。PBRも0.52倍ですから、自社株買いなども期待できます。

目先的には配当権利取り後の3月上旬の動きが気になります。もし1月に購入している方がいれば、3月に25日線をした下回れば利益確定売り、特に2単元(200株)以上保有しているなら、半分を売却、残りを継続することがベストです。NISAでの保有といえど、利益確定は大切、ましてやかつて下方修正の常習犯であった同社ですから・・・

2アレンザ 1,013円(2/22)期間中の高値1,051円(1/25、30)PBR:1.07倍

こちらも2月決算のため、1月に第3四半期決算とあわせて自社株買いを発表済みです。その後の情報としては2/8発表の売上高速報で今期の11ヶ月実績が対前年比売上+0.9%、客数△3.8%、客単価+4.9%とのことです。来客数は減少するも客単価の伸びで増収を確保しています。もともと今期は前期ペットブームの反動がでる事を予測していますから、まずまずといった成績だと思います。そして、22日、子会社のダイユーエイト運営のホームセンター15店舗に太陽光発電システムを導入、23年3月までに設置することを発表しました。今流行の環境に優しいESG・・・でしょうが、実際にどの程度電気代の削減、ひいては利益向上に寄与できるものでしょうか??

チャートは、今後ボックス圏突入を示唆しています。自社株買いを好感して1/25にかけて陽線4本、その後30日に再び高値挑戦するも同値(1,051円)で止まってしまいました。このケース、5日以内に再度高値を抜けて行かなければ、上記チャートのように底が目先の天井となってしまいます。はたして、その後に下落基調に転換(9日連続の陰線出現)デッドクロスとなってしまいました。権利取り最終となる24日以降に陽線が続き(少なくとも3本)下値固めが出来るかに注目しています。

 3 カクヤス 1,319円(2/22)期間中の高値1,365円(1/24)PBR6.32倍

2/13第3四半期の決算発表では売上847億円(前期比+32.2%)経常1億円(前期は21億円の赤字)とコロナ規制緩和をうけて復活の兆しです。しかし、同日通期予想を下方修正、売上を従来計画から△5.5%の1,140億円、経常を4億円(同△51.5%)と発表しております。家庭用ペット用品の販売へと参入した同社、伸びているとはいえペット関連の売上高はまだまだ少額、それにコロナ規制緩和で家飲みが減少したことが影響したようです。そして企業向けの販売(業務用)は回復しているとはいえ(前年同期比+65.1%)コロな前にはまだまだ及ばないことが下方修正の要因です。

チャートで大きな陽線を立て高値をつけたのが1/24、主力の業務用売上贈が評価されて決算発表からは上げ基調でしたが、1,300円前後から1/24の高値までの狭い値幅内の推移を続けています。ただ、25日移動平均は横ばいながらも下げ基調は既に脱しているようで、このまま鳴かず飛ばずではあるが底堅い展開を続けそうです。未定としている期末配当を実施する、第4四半期の売上が劇的な回復を見る、などのインパクトがある好材料が出ない限り今後の株価上昇は望めなさそうです。同社のようなペット関連ビジネスへの新規参入、これからも増えてくるでしょうが、なかなか新参者には厳しいといったところでしょうか。

 

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