EduPet

2023年05月号

ペット関連企業情報 その2~中堅企業

2023年05月21日 14:27 by K-Tamaki
2023年05月21日 14:27 by K-Tamaki

米債務上限問題、実は出来レースと言われています。事前に市場で空売り、そして動揺を誘い株価暴落を誘発、下げたところで(上限引き上げの合意で)空売りを買い戻すと同時に新規買い、このストーリーが繰り返されてきました。

現在、機関投資家のほとんどが米国デフォルトは回避出来ると読んでそのようなポジションを組んでいるようです。CDS(クレジットデフォルトスワップ)のみ米デフォルトの読みをしているようですが、調べたところその他はデフルト回避もしくは一部デフォルトしても影響は限定的と予想しています。

これが前提の日本株買いなのですが、前章の大型株と違って中堅企業へは外国人、またそれにつられた国内投資家の資金が流入していません。これらのチャートをみれば一目瞭然でしょう。

1)エコートレーディング 781円(2/27), 758円(4/28), 775円(5/19)

 チャートでは、4/3決算期待で903円まで買われましたがその後はご覧の通り完全に資金が逃げています。その期待された決算、4/7発表でした。2023年2月期は経常+87.6%の大幅増益で年間配当24円(前期22円)と増配。株価はこれを完全に織り込んだようです。そして肝心の24年2月期は、売上+4%、経常+6.4%の増収増益、配当は24円を計画していますが、これが物足りないと評価されています。ただ、東証の株価純資産倍率(PBR)1倍割れ是正要請はまだ生きています。これは前述の理由に加えて外人が日本が変わると判断して買い向かった一因でもあり、同社には自社株買いなどの期待は以前残っていると考えます。

5月に入り、物色の広がりからか?少し株価は持ち直し基調にはいっています。中期目線では買いでいいと考えます。

2)アレンザ 993円(2/27), 991円(4/28), 990円(5/19)

 

4/11、2023年2月期の業績予想を大幅下方修正しました(売上△4.1%、経常△15.5%)。これは電気代や物流費などの高騰が理由とのことでした。そして2024年2月期の予想は売上+3.2%、経常+5.6%の増収増益予想です。こちらは評価されてもいいところですが、チャートの通り完全に無風状態。外人買いは皆無で国内資金までもほとんど入ってきておらず蚊帳の外状態です。また5/8発表の今期2ヶ月経過での売上は+0.3%(客数△5.5%、客単価+6.1%)です。

他には傘下のペットショップ、JOKER川口店開設(4/11)とアミーゴ金沢有松店開設(4/21)のニュースがあります。前月に続きコロナ渦からの脱却による来店客のリカバリーを狙って積極出店は続けているようですから,今後の業績推移を見守りながら再評価による資金流入を期待したいところです。

3)カクヤス 1,305円(2/27), 1,509円(4/28), 1,535円(5/19)

 4/18付けで今期業績予想の上方修正(売上+0.8%、経常+94.5%)と増配(前期10円から20円)を発表しました。さらに5/15発表の決算では2023年3月期は黒字化、24年は売上+8.9%、経常+148.6%とコロナ渦からの脱却による大幅な増益を見込んでいます。同時に店舗の特別損失も発表していますが、これは会計上の減損見積もり処理であり直接の影響は軽微です。株価は明らかにこれらの決算内容を評価、5/16には1,660円まで上昇しました。もっともペット用品では同社は新規参入組、主力の酒類飲料販売の回復により今後はペット関連には注力しなくなるかもしれませんが。

これら中堅企業はペットテックとの関わりはまだありませんが、今後の方針など確認してみる予定です。

 

関連記事

ペットシッターサービスへ参入したポピンズ

2024年04月号

ペット関連企業情報 個別情報

2024年04月号

ペット関連企業 個別情報 その2

2024年04月号

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2024年04月号

新年度になりました。4月の声を聞くと同時に堅調そのものだった日本株も少々波乱と…

2024年03月号

昨年末、ペットシッタースクールのセミナー参加の際に犬の食事専門家 「Dog's…

2024年02月号

22日、日経平均株価が最高値を更新しました。世界情勢や国内の政治的混乱もどこ吹…