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これら将来成長が期待出来る企業群にも中堅企業同様に資金流入は乏しい状況が続いています。さらに、万が一の事態が起こった場合（米国デフォルトで米株暴落から世界同時不況へ）にはこれらの株価は日経以上に下がります。話題のペットテック関連との業務提携などが最も期待出来る企業群ではありますが。

このことを頭の片隅において、まずは本誌一押しのペットゴーから。

1）ペットゴー 　1,090円(2/27), 1,552円(4/28), 1,427円(5/19)

5/15決算、肝心の2024年3月期予想ですが売上＋8.8％、経常＋13.4％の増収増益予想でした。23年3月期は経常＋50.8％の増益でしたから今期予想は完全に物足りないとの評価で16日に大きく下げています。ただ、前回も控えめの予想を出して大幅増額、この要因は自社の戦略の分析不足か、それとも単純に控えめすぎなのか？、前者であれば大問題ですが、上場後初の決算ですから今後を見ていく必要があります。今のところ、完全に期待外れの様相をチャートは示していますが、全般的にはグロース市場銘柄らしい動きといえます。

また今回の発表では、自社サイトでの売上（23年3月期）は＋32.2％、製品のサブスク（定期）売上は＋62％と増加しており、今後の新製品開発やペットテックを利用した健康管理システムとの連動などで将来が期待出来ると感じています。引き続き一押しで期待しましょう！

2）日本動物高度医療センター

　1,872円(2/27), 1,805円(4/28), 1,775円(5/19)

 5/11発表の決算では、23年3月期は売上＋30％、経常21.8％の大幅増収増益でしたが、24年予想は売上＋6.9％、経常＋5.8％の増収増益予想です。6月に開業予定の大阪病院の減価償却費増などの費用増要因も勘案すれば、まずまずの増益率かと思いますが、チャートは完全に蚊帳の外状態を示しています。

ペットテックに関しては同社は以前より実績があります。「プラスサイクル」、9グラムの重さの犬猫用活動量計測計で首巻きで犬猫のごきげん、食欲、排泄をアプリで記録・観察できる製品です。このプラスサイクル、まだそれほど売上貢献は出来ていないのですが、同社は買い主や一次診療施設（動物病院）との関係で利便性を高めるシステム構築とサービス提供を目指す方針とのことですから、他社との業務提携によるペットテック分野の本格進出も期待できると考えます。

24年3月期で1株あたり20円の配当実施予定も合わせて発表しています。

3）アニコム　557円(2/27), 527円(4/28), 567円(5/19)

最後は毎度おなじみ（？）期待外れのアニコムです。5/10決算発表、23年3月期売上＋6.6％、経常＋16.4％で24年3月期予想はそれぞれ＋6.1％と＋8.5％の増収増益予想です。さらに23年度は増配（2.5円から4円）を発表しています。ただし、24年3月期の配当は未定としており、こちらはちょっと頂けませんが、何か投資案件を考えてのことかもしれません。

アニコムは腸内フローラの分析を積極的に行うなど遺伝子関連のデータではかなりの実績があります。ペットテックは本場米国で遺伝子関連の業務も将来有望な分野と認識されています。この分野では本誌で取り上げた企業の中で最も期待出来ると考えます。海外投資家の保有が多いアニコム、チャートの通り5月に入り少し見直されてきたようです。

現状、日本株を再評価した大量の外人買いにマーケットは支えられています。但し、その物色対象はあくまで日本を代表する企業群へ集中、中堅や成長企業分群は蚊帳の外状態です。

今後は、例え米国デフォルトでも日経が高値から1割前後（28,000円前後まで）の下落に収まっていれば物色の対象は徐々に成長企業群から中堅どころまで広がっていくでしょう。また、それを期待したいものです。