総会の後、株主通信が送られてきました。日本動物高度医療センター、その経営理念のキーワードは、人材教育、臨床研究、そして高度医療を地域の連携病院と協力して提供していくことのようです。この会社には、ぜひ頑張って頂きたいと思います。それゆえ、あえて苦言を呈したい(総会で言い足りなかったこと)。
連携病院の症例管理データベースは、どんなに大変な作業でもつくるべきです。現状は、理念に共感する病院は全て連携病院としてるようですが、それでは駄目ですね。今まで地域の病院で救えなかった命を助けるためには、地域病院の獣医師の見極めが全てです。自分の手に負えない症例か否かをいかに見極めるか、そしてその見極めができる獣医師をいかにして養成するか。セミナーの広告程度では、地域病院の獣医師の技術向上は果たせるでしょうか。
高度医療センターの連携病院として名を連ねているだけの病院はいりません。(記者は、実は、連携先の病院に通っていましたが、当該センターのことなど一言も聞いたことはありませんでした。難病の子だったにもかかわらず・・・)紹介状も書けない(病気の見極めもできないような)地域病院は、積極的に連携解消するなどの対応をすべきです。
動物医療の現場は、激務です。獣医師の待遇改善、環境改善も重要ですが、”人材教育”を謳うなら、人間教育も合わせて行ってほしいのです。手を尽くしても救えない命があります。その命が不幸にして失われたとき、ひと時でも飼い主の気持ちに寄り添える人間味のある獣医師を養成してほしいのです。
”どうぶつ”を愛護し助けるのも人間、虐待するのもまた同じ人間です。医療技術だけの獣医師ではなく(腕の悪いのは、もちろん論外)、飼い主の気持ちに寄り添える心を持つなら、それは飼い主の救いとなり、新たなる命との絆となって未来へとつながっていくはずです。
今後も株主として、”どうぶつ”を愛する一人の人間として、上記のことは訴え続けるつもりです。総会でもその旨を告げて会場を後にしました。
記者は、この会社をこれからも見守っていくつもりです。
次回は、ペット保険のアニコムの株主総会参加録をお届けします。
お楽しみに!
Eデュケーション・コンソシアム合同会社
代表 玉城 和幸
追記)
東京都動物愛護センターには、今月も譲渡対象の犬はいませんでした。犬舎には8頭いるみたいですが、いづれも5歳よりは上のようで愛護団体へ譲渡予定とのことでした。猫も先週は、対象が2頭で参加が二組。無事に里親に引き取られたようです。引き取りを拒否しているから譲渡対象犬がいない・・・、そんな理由ではなく、本当に取り組みが奏功した結果であることを祈ります。
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