この方が社長さんです(株主通信より)。
招集通知の「対処すべき課題」のひとつに、「予防に向けた取り組み強化」という項目がありました。正直、保険屋(金融屋)が動物の疾病予防にどれほどのことができるのか?記者は、疑問に思うところがありました。
加えて、アニコムのペット保険は、犬猫で7歳11ヶ月までしか加入できません(加入してしまえば、継続はOK)。おいおい、それでは、一番治療が必要となってくるシニア世代はどうなる?
これは、株主として、ペットの飼い主として、一言もの申したく、株主総会へと参加したのですが・・・・社長さんの説明、会社の取り組みを聞いていると、批判的な意見を述べる気にはなれませんでした。特に、子会社が僧房弁閉鎖不全症の手術を9割の確率で成功させていることは、非常に興味深く、評価できる取り組みだと感じました。たかが保険屋が・・・、そんな思いは、株主の思い上がりですね。
事実、アニコムは、金融資本をバックに予防医療の分野に展開して、このように成果を上げています。ペット保険は現在14社が参入、そして今後は、より過当競争・消耗戦へと突入していくでしょう。その中で利益を上げ、株式会社を運営し、株主へ報いるためには、保険加入制限もいた致し方ないことかと・・・それよりも生活習慣病を含めた予防医療の分野へ、今以上に軸足をシフトしていくことを期待しています。
「犬猫の生活習慣病は、その生活を人間に合わせているから発症する。それならば、定期健診→結果に基づくフード・水の改善を推奨(必要ならば治療)→定期健診、これの繰り返しを行っていく。各メーカーと組んで予防医療を推進していく。」、これが社長さんの目指すところのようですね。
しっかりと家族の一員として認知されつつあるペットたち、元気で長生きして欲しいということが、すべてのペット好きの願いです。アニコムのこの予防に向けた取り組み、これは、愛犬家・愛猫家から十分に評価できるものと思います。この予防医療分野でのアニコムの認知度を高め、さらなる飛躍を期待したいところです。
最後に、今後の事業展開を簡単に紹介したページを載せておきます。
ひとつは、動物病院から臨床データを、飼い主から飼育データをクラウド型カルテ管理システムに集積し、予防・研究データを照らし合わせて飼い主に適切なアドバイスを、動物病院にはぺっと保険を提案することです。
もう一つは、先の僧房弁閉鎖不全症の手術を成功させたような病院・研究施設の整備と症例の論文発表を推進するとのことです。
記者は、この取組の先に、飼い主の希望、ペットの遺伝情報と病歴などに合わせたオーダーメイドのペット保険の開発も期待しています。
追記ですが、記者は、アニコムの株式はすでに売ってしましました(十分利益は確保)。しかし、また買い戻して株主になることを決めました。ペットを”物”として見るのではなく、命として認識するためにあえて”どうぶつ”とひらがな標記しているアニコム、これからもその取り組みを応援していきたいと思います。そして、記事で皆様に有益な情報をお伝えできれば、と思っています。
Eデュケーション・コンソシアム 合同会社
代表 玉城和幸
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