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2015年11月号

それは、対岸の火事!?、その代表は狂犬病

2015年11月10日 12:42 by K-Tamaki
2015年11月10日 12:42 by K-Tamaki

狂犬病は、致死率が100%。発症すれば、間違いなく命はありません。しかしながら、日本では、昭和31年以来発症例はなく、危機意識は薄れているといってもいいでしょう。

この資料は、東京都動物愛護相談センターで配布されたものです。 戦後まもなく、昭和24年には、76人も発症していたようですね。そして、現在でも中国、インドなど東アジアでは深刻な状況が続いています。記者は、動物愛護センターで 譲渡事前研修など数回にわたり研修を受けましたが、そのいずれでも狂犬病の講義がありました。愛護センターでも、「対岸の火事と思わず、犬の登録と予防接種は、必ずお願いします。」と念をおしています。

日経記事によれば、予防接種率は、犬の登録件数に対して72.6%(2013年度)。これは、10年前に比べて10ポイント低下しているとのことです。さらに、予防接種を受けさせなかったことへの法令違反の摘発は150件ほど(同2013年度内)だそうです。同年度での犬の登録総数は674万頭、そのうち27.4%が予防接種をうけていないのに摘発例がたったの150件!?これ、もう少し何とかならないものでしょうかね!?あまりに件数が多く手が回らないかのかもしれませんが、これでは行政の怠慢と言わざるを得ません。

国内では根絶された感のある狂犬病、実際の医療現場でもそのように捉えられているのでしょうか?

記者は、信頼できる主治医のK先生(某有名医科大学系列所属)に聞いてみました。

記者:狂犬病は実際に咬まれた後でも、発症するまでの間にワクチンを打てば、助かるのですよね。

K先生:そうですね。でも、実際は、その方の持つ免疫力次第ですね。100%助かるとは言えません。ワクチンと言っても免疫力を高めて発症を抑え込むもので、しかも、数回に分けて期間をあけて摂取する必要があります。

記者:先生は、実際に狂犬病の患者をご覧になったことはありますか?

K先生:大学病院で見たことがあります。

(詳細は聞けませんでしたが、確か、数年前に海外で犬に咬まれ帰国した方の発症例があったと記憶していますが・・・・その方のことでしょうか?、そうでなければ・・・)

”今、そこにある危機!?”、ニュースには出ない事実があるのかもしれませんね。。。。。

いずれにしても、私達ができることは、狂犬病発症地域へ行く前の予防接種、愛犬は登録と予防接種を徹底、これしかありません。危機意識が薄れている現状、あらためて狂犬病について認識すべき時期かもしれません。

 

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