ここでは、平井氏より紹介された最近の避難所での事例をみながら、もし私達がペットと一緒に避難することになったら・・・について考えてみましょう。
①昨年7月 西日本豪雨での倉敷市真備町の避難所でのケース
避難スペース横にに「ご協力お願いします!犬に触らないでください。えさは飼い主がやります」との張り紙。避難所で多い咬傷事故防止に役立ちます!
慣れない避難所生活では、ペットは急激な環境の変化、食べなれないフードなどから、体調が悪化したり気が立っているケースがあります。
咬傷事故、これは犬好きな人が遭うケースが多いそうです。「かわいい!」とさわりに来て、気が立っているワンちゃんが思わずガブッと!(犬嫌いの人はそもそも近寄らない)。
この張り紙は咬傷事故防止のためで、他にも「犬をゲージ~出さないでください」(これは逃走防止)など周囲に、特に子供にも分かるように注意書きをしていたそうです。
ここから学ぶポイントは、避難所では相手を思いやる気持ちを持って、普段以上にマナーを守り、共助で助け合い災害を乗り越える!、です。
②河川氾濫での同伴避難のケース
記憶にも新しい、今年の台風19号での避難のケースです。東京、世田谷地区も多摩川の一部氾濫で避難勧告の出た地域がありました。世田谷は、同伴避難できるスペースは基本的にありません。しかしながら、全面にブルーシートを敷くことで、同伴避難を可能とするように自治体と交渉、成城ホールの地下に同伴避難スペースを作った事例がありました。
他の地区でも、復興後も問題なく使えることが可能となるように、避難場所となった体育館の床全面にブルーシートを敷くことで同伴避難が可能となったケースもあるとのことです。
同伴避難が可能となれば、ペットにとっても飼い主にとってもありがたいことですね。ポイントは、状況に応じて、いかに自治体と交渉するか?、です。
記者は、まだ完全に取得してはいませんが、「ペット災害危機管理士」などの有資格者がいれば、地方自治体の担当者ともスムーズに交渉できることでしょう。
最後に、これは余談ですが、動愛法改正で「マイクロチップの装着を義務化しても、それを読み込める機器がすべての警察署には設置されていないのでは災害時に役に立たない!」と記者は考えていたので、東京都動物愛護相談センターの職員に質問をぶつけてみました。
帰ってきた答えは、「東京都では、警察署ベースでマイクロチップが読み込める装置を設置しています。この近郊では、北沢警察署、成城警察署といった規模の施設には設置されているはずです。」というものでした。確かに、東京都動物愛護センター近郊は、そのようですが、皆様の地区はそうでしょうか?全国的に普及しているのか???日本全国で旅行にでも行った際に、・・・いきなり犬猫のマイクロチップ読み取りの機械はありますか?と尋ねるのは、さすがに気が引ける記者でした。
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