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2020年07月号

最後に、アイペットは!?

2020年07月08日 12:05 by K-Tamaki
2020年07月08日 12:05 by K-Tamaki

アニコムと競合のアイペット損害保険、総会へはあえて出席せず、質問をメールにてぶつけてみました。問いかけたのは、①アニコムのような特需はあったのか?、②アニコムのプリジェクトのようなコロナに対す社会貢献は考えているのか?、の2点です。

記者の質問とIRからの回答を原文のまま以下に記載します。

質問1 今期、並びに来期業績にかんして コロナ感染症拡大防止のための外出自粛要請を受けて、ペットを飼う人が増えたとのニュースを耳にしますが、 個別企業によっては、今までペットを飼ったことがない人も購入に踏み切る、など、ある種の”特需”が発生し売上伸長がみられたという会社もあるようです。 当社におきましては、この”特需”はどの程度享受できておりますか? (特需により売上伸長等あるのであれば、招集通知P13 における正味収入保険料の伸びは19/18 :22%, 28/19 21%、とほぼ同様ですが、Japan G.A.A.P.での集計ゆえなのでしょうか)

=ご回答= 弊社においても、年度予算に沿って順調にトップラインは進捗しておりますが、現状業績予想の修正を要するほどの売上伸展は認識しておりません。 今後注視を続け、修正の際には速やかに開示させていただきます。 当社には主にペットショップチャネルとインターネットを通じたダイレクトチャネルがございます。 コロナ禍での外出自粛要請の中で、飼育に対する需要増は一定程度生じていると考えていますが、ペットショップチャネルのうち、ショッピングセンター等にテナント出店しているペットショップでは、営業自粛も行われましたので、新規契約数への影響は限定的であるとの認識です。 一方ダイレクトチャネルは需要増の影響と思われる伸びが一部認められるものの、通期での全社影響を注視している状況です。 J-GAAP/Non-GAAPは責任準備金の計算方法による違いですので、正味収入保険料はいずれの基準を用いても同額となります。

質問2 コロナ感染症に対する社会的貢献について 当社の競合であるアニコムは、コロナに罹患した人(飼い主)のペットの一時預かりを開始して、私の周囲の愛犬・愛猫家にも好評をはくしています。私自身もこの取り組みは、まさにESGの観点から素晴らしいと感心しております。 当社におきましても、これに類するような(保険料の免除・見舞金に支給等金銭面以外の)取り組みを行う予定等ありましたらご教示ください。

 =ご回答= アニコム社の取り組みは認識しておりますが、当社としては、現時点ではそのようなサービスの予定はございません。 当社は、ペット保険会社として、ペットの病気やケガの際の診療費の補償をはじめ、お客さまへのサービスを確実に行うことが求められます。 そのためには、従業員の安全と健康の確保が必要であり、新型コロナウイルスの感染拡大の状況下においても、従業員の健康を確保しながら、体制を強化し、BCPを実施して参りました。 他社さまがどのような検討と判断で実施されているかはわかりかねますが、当社としては、新型コロナウイルスについて不明確な点が多い中、お客さまはもとより、すべての従業員の安全安心の確保を考慮し、検討を行っております。 また、持株会社体制に移行した後には、ペットを取り巻く社会的課題への貢献も視野に入れた事業展開を検討してまいりたいと存じます。 なお、各地域の行政での検討や対策が進んでいるケースもあるようですので、ニーズに応じて、今後行政の支援などは検討してまいります。

  質問3 当日の出席株主数について 

=ご回答= 当日出席いただいた株主さまは8名でございました。

と、いうことでした。

先行するアニコムを追う立場としては、特需を享受できていないのは残念です。アイペットの株価が2,000円前後を行ったり来たりしているのに対して、アニコムは5月末に上場来高値の5,340円まで株価は駆け上がりました。特需による本業の伸びもさることながら、Stayアニコムプロジェクトによる社会貢献がESG投資の観点から評価されての結果だと記者は感じました。そして、アイペットの今後の巻き返しにも注目したいと思います。

 

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