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2023年06月号

騰勢を強める日経平均株価とペット関連企業(プライム市場上場の大型株)

2023年06月18日 11:10 by K-Tamaki
2023年06月18日 11:10 by K-Tamaki

日経平均株価の上昇が止まりません。連日、バブル崩壊後の高値!、記事の見出しが躍っています。日本株の割安さに注目した外人買い、これが原動力と言われています。

その要因の一つと言われているのがドル建て日経平均。ここ数年の高値は2021年2月 US$279.60(29,459円 at Yen 105.36/$),それに対して16日の終値(33,706円)はUS$239.54(at Yen 141.86?$)。これだけ見ても円安の影響はかなりのものです。

では現状はバブルか?、これに関して指標面からの判断基準の一つと言われているのが、PER(Per Earning Ratio):一株あたりの利益の何倍まで株価が買われているのか?です。16日の日経平均全体で見ると15.33倍、この数値、いわゆるバブルの頃は60倍を超えている異常な水準でした。代表的指数である米国S&P500はPER 11~25倍の間で推移すると言われており、16日の終値では25.03です。また日経はここ数年13~16倍くらいが適正水準と専門家の間では指摘されています。つまり、米国の代表的指数より割安であるが、ほぼ適正水準(決してバブルではない)といえるでしょう。

次にどこまで上がるか?、外国人投資家は買うとなったら買います。ただひたすら買います!ドル建日経平均の高値更新まで買い上げると39,200円($280x140/$),ざっと計算するとこんな数値が出てきます。今後は即バブル後高値更新とは行かないまでも、この数値は頭の片隅においておくといいかもしれません。

日経は上がれど、持ち株は上がらず・・・それどころか下げ基調継続。一部の投資家の間ではこんな愚痴も聞かれます。事実、外国人は知名度の高い大型株、それも半導体、ハイテク、商社株(?これはバフェットが推奨したおかげ?)などを中心に買っています。成長分野であるはずのペット関連企業株ですら、日経には連動できていないのが実情です。今回は、新年度からのチャート(4/3の終値を100として日経との比較)で前月からのニュースUpdateとともにペット関連企業をフォローしていきます。

 1 ユニチャーム 5,374円(4/3)、5,431円(6/16)

  日経平均 28,188円(4/3)、33,706円(6/16):円未満は切り捨て表示

 5/8の決算発表までは順調に日経連動で上げてきましたが、その後は全くついていけていません。5/9、下に大きな窓を開けて急落、その後は外資系の買いで戻すも完全にボックス圏の動きです。前月からの新しいニュースとしては、5/31付けで中国の連結子会社から約198億円の配当を年内に受け取る予定との発表がありました。(但し、連結決算では影響はなし)同社株は昨年も6月から外資系ファンドが売りに転換、11月に向けて下げその後持ち直しましたが、今年も同様の基調かもしれません。

2 イオン 2,578円(4/3)、2,819円(6/16)

 

5月中旬までは見事に日経連動で上げたきましたが、5月末より横ばい圏突入です。エヌビディア(米半導体会社)が今流行の生成AI関連の半導体で好調な業績発表を行いました。これをきっかけに日本株でも半導体・ハイテクへと外人買いは向かいました。225採用であるイオンもその影響で追加の買いは入らず、横ばいの株価推移となっています。

同社関連のニュースは、シニアと若者向けにユニクロよりも割安な低価格衣料品の販売開始です。24年2月よりイオンリテールを中心に3店舗を首都圏で販売開始、その後30年までに240店舗での展開を目指すということです。この低価格衣類、是非ペット用にも展開してほしいものですね。また子会社業績ですが、ウェルシアは第1四半期で1割以上前年比で売上増加、その他もミニストップ(前年比98%)以外は1割弱の売上増となっています。

3 あらた 4,090円(4/3)、 4,665円(6/16)

 

特に前月以降で新たなニュースはありません。株価推移もイオン同様、外国人買いが半導体・ハイテクへと向かった影響もあるのかボックス圏での推移です。

プライム市場上場の大型株よりは長期で成長の見込める会社の株を!、記者は常々こんな風に書いてきましたが、今回の外人買いでは完全に大型株のほうがパフォーマンスがでています。中でも前月末から半導体・ハイテクへ資金が一極集中、225採用のイオンですらその後は上昇にいていけません。しかしながらこれから資金循環、いわゆる出遅れ株物色が起これば再度成長分野であるペット関連事業を行っている会社も注目されることになるでしょう。あとは個別の材料次第です。

そして、ここから中堅どころや成長株にも出遅れ物色は向かうと予想します。次章から前月同様に中堅どころと成長株を取り上げます。

 

 

 

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