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2023年08月号

ペット関連企業情報 その2 中堅企業

2023年08月20日 15:47 by K-Tamaki
2023年08月20日 15:47 by K-Tamaki

1 エコートレーディング

905円(4/3)、1,304円(7/20)、1,201円(8/18)

6月までは完全に蚊帳の外に置かれていた中堅企業群、その中でもペットフードに特化したエコートレーディングは決算発表を機に見直されました。前月決算については簡単に取り上げましたが、経常が466百万円(+400.8%)であり、かつ進捗率は第1四半期で48.8%に達しています。半期予算は524百万円でこれに対しては93%、半期での上方修正は必至です。PBRは18日の株価でも0.76倍。1倍水準である1,580円どころまでは上げていけそうです。またコロナ渦で中止していたイベント「みんな大好き、ペット王国」を京セラドームで開催、コロナ5移行前のGW中でしたが2日間で4万人以上の来訪者があったとのことです。

同社についてどうしても気になるのは過去、下方修正の常習者であったこと、ですが今回はこの進捗率にもかかわらず通期や半期も上方修正しておりません。イベント効果もありそうですし、今回いきなり下方修正ということは無いと予想します。次回の決算発表は10月上旬、これにまずは注目です。

2 アレンザ 988円(4/3)、1,019円(8/15)、1,005円(8/18)

ご覧の通り、こちらは相変わらず鍋底をはっています。7/10発表の第1四半期決算では売上385億円(ほぼ前年並み)、経常1,6億円(△26.2%)、対予算進捗率25.8%(31.2%)です。通期では売上+3.7%、経常+0.7%の増収微増益を見込んでいるのですが、第1四半期の実績では達成困難との見立てがされているようです。決算発表の内訳をみてみると肝心のペット関連はショップの来客数減により既存店売上△1.7%、それでも販売単価の上昇により売上は+3.9%を確保出来たようですが、電気代高騰の余波を受けて経常は△39.1%となっていました。7/20に群馬県では初となるペットショップアミーゴの新店舗をオープンを発表しました。8/8発表の売上実績では全店舗、7月単月で対前年比+5.3%となっていますが、累計ではまだ1.2%の微増にすぎません。今後の新店舗オープなどがどれほど寄与出来るかにかかっています。鍋底を脱出出来るか否かはひとえに業績次第です。

3 カクヤス 1,347円(4/3)、2,450円(8/15)、2,248円(8/18)

8/15第1四半期決算で半期、通期ともに上方修正と増配を発表しました。前回発表の増益予想をさらに上半期売上+2.3%、経常+72.3%、通期でも売上+4.3%、経常+45.7%に修正、さらに配当も上半期25円(前期10円)へと通期で50円配当へ増額しています。第1四半期の数値は、売上311億円(17.2%)、経常6億円(前年度は赤字)となっています。新たに修正した予算比では第1四半期の経常進捗率が20.6%と若干低めなのは気になりますが、半期も上方修正していることから達成可能な数値と見込んでいるのでしょう。この決算を受けて年初来高値どころか上場来高値まで更新しました。今回はコロナ渦脱出の恩恵を受けた酒類販売の復調が主因であり、今後の業績はペット関連を含めたその他の売上伸長やコスト削減などにかかっています。総会でもペット関連は力点を置く項目に上げていましたし、何より一年かけて独自の物流網の構築を行ったことは業績に寄与していると予想できます。ペット関連の新参者が中堅企業で一番の期待できる投資先になるかもしれません。

 

 

 

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