では、最後は成長企業群です。まずはやはりペットゴーからいきましょう。
1 ペットゴー 1,653円(4/3), 1,667円(8/15)、1,530円(8/18)
比較チャートはご覧の通りです。8/10発表の第1四半期決算は、売上25億円(△0.6%)、経常98百万円(+66.5%)、対予算進捗率37.5%(26.6%)でした。進捗率は前年実績を上回っていますが、売上が伸びていません。そのため通期での上方修正は見送ったのだと予想します。株価は発表を受けて上昇はしましたが、売上伸び鈍化と通期据え置きによって前回の高値までは超えられませんでした。売上減少の要因は他社オンランモールでの販売実績が自社モールの伸び以上に落ち込んでいるためです。対策として8月中に自社モールで1万円以上の購入者へ1,000ポイントプレゼント(実質1割引相当)のキャンペーンを開始しています。
年間予算は売上+8.8%、経常+13.4%となっており、売上伸長への取り組みが奏功すれば十分達成可能と思われます。しかしながら、成長企業群にあってはそれでは物足りない!売上は最低でも2桁の伸びが欲しいところですね。そうなれば、さらなる上昇が期待出来ますが、1桁の伸びでは1,600円を中心に300円前後のボックス圏の推移をたどるでしょう。
2 日本動物高度医療センター
1,838円(4/3)、1,850(8/3)、1,777円(8/18)
ご覧の通り、成長企業群の中では最悪の推移なのが同社の株価です。8/3発表の第1四半期決算では、売上951百万円(+1.8%)、経常33百万円(△74.6%)で経常の対予算進捗率は5.8%(25%)まで下がっています。大阪病院の開院にともなう一時費用の発生により通期で営業微減益、経常は+5.8%を見込んでいますが、それを加味してもこの減益幅および進捗率はいただけません。株価低迷も納得の結果です。何よりまずいのは、初診数1,866件(前年比△2.1%)、総診療数6,580件(△6.4%)、手術数569件(△0.5%)と全てが減少していることです。特に診療数の減少が目立ちます。原因は大阪病院開院のため一部のスタッフ稼働時間が減少したからとのことでしたが、数年前から計画していた大阪病院、これはマネージメントのまずさが原因ではないでしょうか?
これでは先が思いやられますが、同社の株主構成は変わっており今後は株主利益向上(株価上昇)への何かしらのプレッシャーがあるかもしれません。総会でも株価上昇のために知名度向上を!という質問が相次ぎましたが、それよりもマネージメントのまずさゆえ経営陣刷新の動きがあるかもしれません。但し、今期末初の配当も計画しており、ここから底抜け・暴落があれば成長株というより配当利回株になってしまう可能性もあります。
3 アニコム 533円(4/3)、707円(8/8)、657円(8/18)
以前から業績好調のアニコム、やっと評価されてきたチャートとなってきました。8/7発表の第1四半期決算では、売上149億円(+6.6%)、経常12億円(+54.4%)で進捗率は30%(前年21.6%)です。経常増益、進捗率ともに評価されて翌日は高値へと駆け上がりました。今後は、動物医療における高度医療(再生医療、細胞治療)の実用化を目指すとともに同社の保有する膨大なデータ(腸内フローラなど)を活用するカルテ管理事業への展開などで海外企業との連携を模索するようです。総会でのペットテックの質疑でも予防医療へデータを活用した海外企業との連携との回答を得ていましたので、今後の展開に期待できると考えます。
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