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2024年02月号

現状の環境下で日経平均高値更新は何故?

2024年02月25日 13:30 by K-Tamaki
2024年02月25日 13:30 by K-Tamaki

前月号で万人が強気の今年は要注意、大暴落の可能性を警戒と書きましたが、早速大外れ!国内外の不安要因:戦争が続き混沌とした世界情勢も、継続する実質賃金の目減り(内需経済の停滞予測)と国内の政治家の茶番劇も全く無視で日経平均は急騰、暴騰を継続しています。

その要因は、①PBR1倍割れ(企業解散価値)の株価是正措置、②日本のデフレ脱却からインフレ経済へ移行期待、これらを評価しての海外投資家の買いと言われています。

間違いなくその通りなのですが、(独断と偏見で)なんと言っても米国市場が上昇基調にあることが一番の要因でしょう。米国は大統領選挙を控えています。そのラストスパートのための資金作りを行っており、それまでは株式市場は下げる訳にはいかないようです。そして米国市場で儲かった資金は、必ず次の配分先を探します。今回は日本が前述の理由付けも出来、その格好のターゲットとなっています。

欧米の資金に加えオイルマネーや中国市場の低迷・暴落で行き場を探すマネーも日本株へと流入しています。野村證券が中国で扱った日本株投信、その投資に買いが殺到し過ぎて一時販売停止になったと聞いています(この時日経は一時大きく下げました)。

株式相場を短期で動かす一番の要因は需給関係です。PBR是正などで日本は変わる、その屁理屈(?)は日本株への資金配分の格好の理由付けとなり世界中の投資マネーが日本株へと流入した結果だと記者はみています。今、世界で米国株と日本株は好需給の環境下にあります!

そして、その中心は最近よく話題に上るAI生成半導体を扱うエヌビディア(AI生成半導体での世界市場を独占している企業)。現状、日本の半導体企業の業績はさほど好調ではありません。エヌビディアからの連想、期待先行の買いと言えます。そして、その半導体関連企業への資金流入こそが日経の暴騰劇を支えています。日経平均への寄与度(各社の株価変動(上昇、下落)の日経平均への影響度)を見ると、22日は①東京エレクトロン②ファストリテイリング③アドバンテスト④ソフトバンクグループ⑤信越化学の順です。ちなみに、年初からの上昇率はそれぞれ順に①45%②24%③48%④40%⑤7%。そしてファストリとソフトバンク以外は半導体関連企業です。

これは、 昨年末を100として年初からの週末の終値で上昇率を比較したチャートです。上位半導体企業2社と日経平均、イオン(日経寄与度85位)を比較してみました。イオンが日経並であるのと比較すると半導体関連2社の上昇率は際だっています。

バブルではない、業績の裏付けがある・・・確かに以前のバブル時代とは比較になりませんが、半導体企業への期待におんぶに抱っこ状態では一抹の不安が残ります。しかし、今はチャンスです。今のうちに物価上昇を上回る賃上げ、本当のデフレ脱却で経済成長へと舵を切ることができれば日本にも明るい展望が開けます。株価は経済を映す鏡、今後、物色対象が広がり全ての業種で底上げとなるか見ていきたいと思います。

では、次章からは今まで取り上げたペット関連企業の話題を同様のチャートともにお届けします。

 

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