では、ここからはペット関連企業の個別銘柄をみてみましょう。ますは大型株分類の底値からの株価上昇率ですが、
見事に底値からの上昇率は,次のように日経(+42%)、TOPIX(+35.4%)を上回っています。
イオン: 2,297(2/21)->1,883(3/13, △18%)->2,715(8/14,+44.2%)
ユニチャーム:3,855(2/21)->3,156(3/13,△18.1%)->4,841(7/13,+55%)
富士Film:5,414,(2/21)->4,299(3/13,△20.6%)->6,168(4/6, +43.5%)
では、ここから個別にコメントしていきます。
①イオン:2,617円(8/28 終値)
コロナ禍での自粛が響き連結赤字に転落しました。7/8発表の第一四半期決算は、経常161億の赤字でした。これに対して、アナリスト予想は、375億の赤字。想定よりも赤字が少額で済んだことで、決算発表後の株価は上昇に弾みがついています。イオングループは、その傘下にドラックストア、スーパーマーケットを持っており、ドラックストアの売上はコロナ禍で好調でした。また、ネットスーパーも好調。しかし、本誌のもっとも気にするイオンペットに関しては、一部店舗閉鎖、時短営業を継続しており、それほど収益には貢献できていないようです。イオンは、株主優待が充実しています。100株で関連店舗での買い物3%割引となるカードがもらえます。この優待目当てで8月(中間期)には買い物が入ることも株価が上がっていった一因ですが、業績面では赤字転落。株価は高すぎます!!ここからしばらくはじり安歩調をたどることでしょう。
あと、これは証券業に関わる筋から聞いたのですが、アナリスト予想と言うのがありますが、この数字、数社のアナリストの平均値なのですが、中にはタイムリーに業績予想の見直しを行っていないアナリストの予想も含まれているかと?、すべてがそうではありませんが、中にはずいぶん現実と乖離した予想があるようです。
②ユニ・チャーム: 4,609円(8/28)
8/5発表の第一四半期決算では、ペットケアは対前年比3.3%増収、41.1%増益でした。日本国内では、10.9%増収、55.8%増益となっています。また、海外では、0.2%増収、30.4%増益。さらに同社はコロナ禍での影響を除いた数値も発表しています。それぞれ、国内7.1%増収、44.1%増益、海外3%増収、26%増益となっていました。特に国内での感染予防のためのマスク、消毒液などの衛生用品の需要拡大が寄与し、コロナでさらに増収・増益幅が拡大したようです。但し、ペットケア事業よりは人の衛生用品事業が主力ですので、(利益額で)大いに収益に貢献とまではいかないようですね。株価は、決算発表前に増益期待で高値を付けています。高値からは5%程度の押しを形成していますが、今後のさらなる業績伸長の期待もあり、今後もしっかりとした展開が予想されます。
③富士Film: 5,012円(8/28)
富士フィルムと言えば、アビガンですが、そのアビガンはまだ認可さえ降りていません。最近では、アビガンよりもコロナ検査キットの販売とか、子会社をトランプ大統領が訪れたなどその他の材料で時折急騰しています。業績面では、8/13発表の第一四半期決算、対前年比売上△14.8% , 経常;+90.2%、通期予測は売△5%、経常△1.8%となっています。通期の経常予測は1,700億、これに対して実績は422億(対計画比進捗率24.8%)。第二四半期以降の業績を明らかに低めに見積もっているようです。仮にアビガンが認可されて少しでも売上に貢献するのなら、株価の上昇は期待できるでしょう。
そして、アビガンですが、ジェネリック(日本の5倍の濃さだそうです)でのフェーズ2の治験結果がロシアからもたらされています。1,800g、1600g、そして投与なしの3グループに分けて20名ずつの治験者に投与した結果、アビガンを投与したグループは4日後に治験者の62.5%がバイルス消失したとのことです。さらに1,800g投与のグループは、投与開始後2日後に平熱に、1600gjのグループは4日後に平熱に、と明らかに結果が出ています。正直、日本の治験(藤田医科大学)は、認可を遅らせるためにわざと結果を出さなかったのではないか?と疑いたくなります。間もなく、富士フィルムでの治験結果もその分析も完了することでしょう。引き続き、情報があれば探っていきます。
では、次章は中小型株グループです。
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